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さようなら、『無料』相談

先日送られてきたファクスには、どれだけの先生方が応じられたのでしょうか。法テラスのサイトに、民事法律扶助への対応状況を載せることができるという告知がありましたね。

僕のところでは、掲載を希望せず様子見にすることにしました。

事務所に来られた方に個別に制度を適用して法律相談援助を行うのはこれまでどおりに行うのですが、「無料法律相談受けられるよ!」という情報に目をつけて人が来るのはちょっとどうかな、と思えてしまったのです。

本日で、司法書士登録12年。無料相談を売りにして人を集めることはとうの昔にやめてますが、今後は無料の相談があること自体をウェブサイトで告知しない、と決めました。今月中にサイトの各所から『無料相談』『無料法律相談』といった語を消してしまえるように、作業を進めています。

…つまり、もう無料相談があると誤解されない事務所とウェブサイトにしよう、と。

この国の社会で進んでいるいろいろな二極分化は士業の事務所への相談希望者にもあって、

  • 無料だから問い合わせた

という人と

  • 有料で依頼したい

という人はいろいろな点が大きく違うと思えるのです。前者はどうも黒い企業の社長と同じ精神性を持ってる気配がしてなりません。

よく言えば、前者は安くて早くて簡単なのが好きな方々です。ただ、当事務所に無料相談希望を投げてくる方々からは人の知識や労働に価値を認めない、なぜかそんな気配がします。よそより安そうだから電話した、とかいうのはまだ常識的なほうで、

  • 不動産屋が選任した司法書士なんか信頼できない、とか
  • 他士業なら告訴状作成は○万円だぞ高いな、とか
  • 書類は自分で書けるんだ、とか

もう平気でおっしゃる(苦笑)

そういうのは違うな、と思える方=一言でいえばこの事務所のこれまで通りのお客さまを対象にサービスを提供し続けられるように少し間口を狭くしよう、と考えています。

ここで中途半端に絶望すると、堕落した中堅業者として売上げとコンプライアンスを引き替えにしたり、横領だのひき逃げだのといった不祥事案に走りそうでいけません。…あ、ブログで口を滑らせて云々、というのも今後の訴訟が気になるところです。

肝心なのは身の丈にあった事務所とそのウェブサイトを構築して息の長い職業生活を続けることだ、と思っています。

で、ここからは言葉遊びの世界です。

『民事法律扶助による無料法律相談を行います』という記載は無料で電話相談やってると誤解されるので

  • 来所できる方には民事法律扶助制度による法律相談に対応します

などに、変更。

『(送信フォームからの)お問い合わせには無料で対応します』は

  • ご依頼に関するお問い合わせには、送信の次の日までにお答えします

などに変更。

そんな感じでまぁ、とにかく無料だの簡単だのといった文言を近日中にサイトから駆逐してしまおうと考えています。

だったらいっそ『安い・早い・簡単』の逆をアピールするのは楽しそうだったりします。コンテンツいっぱいのウェブサイトをパーソナリティが万人向けでない代書人が運営している当事務所では、むしろ

  • 費用は安くありません。相談だけで4千円もかかります
  • 相談は早くできません。通常2時間でようやく終わります
  • そしてなにより、簡単なご依頼があるなんて考えてもいません。

とか言い抜けたほうが、素敵なお客さまに会えそうな気がします。賭博的ではありますが。

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