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「そのまま行ったら、負けるから」

裁判書類作成の仕事をしていて、これは気をつけねばならないな、と思えるお客さまがいます。

その一つが、こちらが作った書類を訂正指示なく採用される方です。

これは僕の仕事に問題がないことを意味していない、と僕は考えています。
言ってしまえばお客さまの書類チェック能力が低い可能性がある、と。

ですので僕の場合、ご依頼を受けてはじめてお渡しする訴状や労働審判手続申立書案をノーチェックで採用されてしまった場合は(それとは告げずに)要注意フラグを立てておき、そのお客さまとのやりとりで問題が明らかになったときに適切な表現で注意喚起する、ということにしています。表題のような。

脅してるじゃないか、と言ってはいけません(遠い目)

訴訟なり労働審判といった裁判手続きの場合、相手がいることですのである程度敵味方のレベルが高くなればミスの少ない奴が勝つ、または派手に負けることを避けることができると考えています。

自分には権利があるからそれを適当に書いたらみんなが分かってくれて自分が勝つ、なんて考えは補助者時代にどこかへやってしまった覚えがあります。
ファンタジーの本棚に置いてそっとカギをかけたか、そうでなければ燃えないゴミに出してしまったかもしれません。

それはさておいて、過去の自分の経験と現在の相手への要求について他人が書いた文章を読んで、そこになんの訂正や不満も見いだせない、というのはすでに不安全状態で、そんな依頼人が出したOKを信じてさっさと作業を進めるのはまさに不安全行動です。

書類作成者が気づいておらず依頼者が言っていないあれやこれやの落とし穴、が前途に待ってることが労働紛争でもそれ以外の裁判事務でも多々あるわけですよ。自分は勝てると呑気に信じてる方ほどこの傾向がひどい気がします。説明しなくてもわかるだろ、というのはまことに一般的でわかりやすい態度ですが、これこそが敗北に直結する危険思想だと僕は思っています。

極端な話、ご自分以外の全ての人間(僕も含めて!)はあなたの権利なんかに興味はない、余計な仕事はしたくないし複雑な書面も読みたくない、そうした態度の読者を想定しておいたほうがいいのかもしれません。丁寧に書いたって、人によっては読んでくれない実情はあるのだから。

そうしたことを(お客さまの関心に応じて)適切に申し述べると、時には表題のようになる…のです。

もっとも、お客さまにこう申し上げる場合はまだその事案、盛り返せると思っておりまして、その意味ではまだいいのかもしれません。少なくともその方を見捨てていないし敗北させるべきではない、とは考えています。

上記のようなことを一度か二度述べたあと、僕が黙って粛々と仕事するようになったらどうか、はヒミツにしておいたほうがいいのかもしれません。

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