気がつけば、代理人
週明けの郵便ポストには、封筒が二つ。
いずれもお客さまが、僕に裁判外代理人として行動する根拠を与えるもの=契約書やら委任状が入っています。
そういえば。最近代理してるよな、と指折り数えながらエレベーターへ。
なんのことはない、7階まで上がるあいだに全案件を把握できました。
大小あわせて、というよりは少々あわせて5件の案件が裁判外代理のご依頼です。
過払い…?ご冗談を(笑)
債務整理でさえありません。労働紛争を含む個人の債権回収が4件、請求を受けて立つほうが1件、ということになっています。
いずれも60万円を大きく下回る権利をめぐる、実務家の皆さまから言わせれば少額案件、ということで最近カラダは忙しいのに懐具合がヒマな理由はここにあるのかもしれません。
ただ、これはこれで案外居心地がいいな、と思えてきたのです。請求側のお客さま方には「(相手が抵抗するならば)あとでちゃんと本人訴訟やってもらうから」と因果を含めての受任ですので、裁判外で代理人として振る舞うと言っても…まぁ机上代理人と申しましょうか。事務所と自転車で数分の郵便局を行き来するだけで済みます。
過払いでこの調子で商売してれば確かに儲かっただろうな、と思う一方、この手法は請求額が少ない案件をちゃんと代理で進めて採算割れしないためにも使えるように思えます。きっと過払いでもそうだったはずですが、「事務所の経営」という点でお客さまとご依頼の集団を眺めてしまった場合、そのうち無視できない割合の案件は、たしかに裁判外代理で終結できます。妥結できなくても本人訴訟支援に切り替えてなんとでもできる…というより、もともと当事務所ではそちらが基本です。
むしろ「この経営者は労働審判に回せば、労働審判委員会から強烈な説教が聞けるのに!」と思える案件でジェントルな職業代理人として振る舞わねばならないのがストレスになりそうです(笑)
この動きとは別に、労働紛争以外の裁判書類作成の相談がいくつか入ってきています。
これらを見渡してみて思うこと。「少額訴訟を連想させる少額な紛争」と「金額不問で、請求を受けた側・裁判所における申立を受けた側」での仕事はひょっとしたら伸びていくのかもしれません。
僕としては、特に請求を受けた側の支援に注力したいのですが、これを一言で言い表すキーワードはなんでしょう…?
「訴えられた」だと裁判外での代理に馴染まなくなります。ちょっと違います。
「請求された」は漠然としすぎです。SEO対策に馴染みません。
「○○士から内容証明」という検索はいまでもありますが…あの先生方って気に入らないと結局は訴訟を起こすので、結局「訴えられた」場合と同じになります。
あとは力業をつかうパターンでしょうか。内容証明からはじまって通常訴訟に至るまで、「請求を受けた・訴えられた側」の対策を一通り解説する情報提供型中規模コンテンツを一個作って公開する、というのはウェブサイト運営上の理想にちかいものの、これはこれで苦痛です。ここ最近ずっと、キーボードを扱ってる作業中右腕が痛むのです。
さて、今月もいくつか登記のご依頼をいただいていますが、そういえば僕に差し入れをくださる方はみなさん登記以外の方です(気づいてはいけなかったような気がします)。行政書士さんの仕事をすると玉葱がもらえるらしい、ということで(天然●●さんには、コメントありがとうございました…僕はそっちの資格を持ってないので、さしあたり玉葱1個買ってきました♪)そちらを目指すのと少額紛争代理人を目指すのとどちらが現実的か、ちょっと考えています。
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