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実は、泣き寝入りしたいのか?

苦手なタイプの相談者がいます。

人の話の途中でいきなり泣き寝入りへと結論を飛躍させる人です。

僕の場合はどこぞの有料法律相談と違い、そうしたタイミングを捉えて相談を打ち切ることで時間内に仕事を終わる趣味はないので、そこからお話を復旧していかなければなりません。

ですが、こちらが選択肢ABCの説明のAが終わってBに入るあたりで

「じゃぁ何もしないほうがいいんですね」

とあっさり言われると…お話の続きなんか一瞬で忘れ去るわけですよ(苦笑)そういう時の記憶力はそれこそニワトリ並みに低下します。

-ここだけの話、相談担当者の説明中にそれと連続しない発言を割り込ませるだけで相談の品質はどこでも低下するはずです-

不思議でなりません。こちらが泣き寝入りせよということはない(それどころかある手法では確実に勝てるような)場合に限って彼らは一足飛びに泣き寝入りに走ります。こうした場合、無理にご依頼を誘うつもりは全然無いので勝ち目のある手法の説明はむしろ淡々と済ませざるを得ません。

あるいは、本当は彼らは泣き寝入りの正当化をはかるために相談を申し込むのではないか、そう思えることもあります。

本人訴訟のように、繰り返し繰り返し人に選択肢を示す仕事をしていると「何かを選ぶ」ことはそれ自体人に苦痛を強いる営みであることに気づきます。それに耐えられない人もいますので、「泣き寝入りするか自分で何かするか選べる」より「相談の結果泣き寝入りを余儀なくされ、選択肢がない」という状況のほうがわかりやすい、といえるのかもしれません。

さすがに泣き寝入りしろと言い渡すことは滅多にありませんし、まして相談にきた人が口を滑らせたところに同調することは絶対ありませんが…おそらくこのあたりに、労働紛争が裁判まで行き着かない大きな理由の一つがあります。

相談にくる段階ではあれこれ勇ましいことを口にするのに、現実的にできることとその効果を整理していく作業にたかだか数十分と耐えられずに泣き寝入りの崖へと身を躍らせる、その両極端の心の変化はなぜ生じてしまうのでしょう?

相談にあたる僕の技量が低いという可能性は棚上げしておいて(無視できない可能性ではありますが、これが顕著であれば事務所がとっくに潰れているはずです)、なにか気に入らないことがあった場合に腰砕けにならない、しぶとく次善の可能性を探す訓練や教育、というのはどこかでなされているものなのか、見回してみると確かにそんなものはないように思えます。

さて、どうしたものか考えてしまいます。

本件相談はあくまでベストエフォートサービスです。相談の内容がご期待にそうことをあらかじめ保証するものではありません、とかいう定型文をメールで送りつけておくわけには参りませんし(苦笑)

せめてそうした傾向を持つ相談者であるかどうか事前に予測できればいいのですが、これは今から研究するしかありません。

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