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とても気になる裁判例

 適格退職年金の廃止について調べています。

 適格退職年金は退職給付の社外準備制度の一つで、掛金を全額損金算入できることと厚生年金基金よりは制度が柔軟に設計できることが特徴だったのですが、平成24年に廃止されることが決まっており退職金制度を適格退職年金からそれ以外の制度に移行するコンサルティングをするとうたっている社会保険労務士のウェブサイトが百花繚乱(というより百家争鳴)の態をなしているところです。

 …ま、僕はもちろん労働側からの話ししか聞かないのでこの分野でのプチバブルの恩恵に浴することはありません(苦笑)

 さて、いつものとおり外資系W社の判例検索でいろいろ調べていると、結論はかなりさまざまです。労働側が勝ったもの、経営側が勝ったもの、大会社のもの、中小企業のもの…などなど。

 東京・東京・東京・大阪・札幌・松本と判決を出した裁判所もさまざまでしたが、一つ気軽に閲覧に行ける裁判例を発見しました。平成18年の判決です。ただしこれは労働側の請求を棄却していいます。ほかに東海三県の裁判所で出た裁判例がないようなので、とりあえずこれ見に行ってやろう、と思って事件番号を控えたら妙なことになっています。

 事件番号がです。

 つまり簡裁事案!?

 内容はどうみても労使が全力で殴り合っており、僕なら地裁への裁量移送をむしろ期待して準備書面を書きそうなものなんですが…なぜか簡裁で判決が出ています。

 なぜ簡裁で終結したんでしょう?代理人や本人が誰だったのか書いてないのでわからないんですが、僕にとって本件事案で最大の謎は判決の当否や論理構成ではありません。

 なぜ簡裁で終結したか、であります(笑)

 これはちょっと、訴訟記録を閲覧してくる必要があります。

 と同時に、もう一つ興味が出てきました。手持ちの判例検索システムから簡裁段階で終わった労働訴訟の裁判例を抽出して、それらの訴訟群がどういう性質を持っていれば地裁への裁量移送を免れて(回避してでも阻止してでもかまいませんが)簡裁での判決に向かっていくのかを調べてみたいと思います。

 残念ながら来月隣県の司法書士さん達に行う講義には間に合わないとは思うのですが、何らかの傾向を発見できれば司法書士さんたち(つまり、簡裁でしか代理人になれないという制約がある人たち)への講義のネタとしてはかなり楽しいものになるかもしれません。

 やはりこうした事例がたくさんあるのは、なんといっても東京+南関東三県です。11月10日ごろに予定している今度の東京出張、2泊するかもしれません。

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