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給料未払い:その支払督促、待った!

 給料未払い事案への対応支払督促を用いることにはかねてより批判的でしたが、もう少し声を大にしてそのことを説明したほうがいいように思えます。

 ただ、なぜか支払督促は少額訴訟と並んで、専門家による適当な法律相談(市区町村役場で行う無料の相談や、専門家業界団体支部による低レベルな有料相談。労働法には詳しくないんだけどさ、という投げやりな発言が担当者から出てくることもある)で給料未払い事案の解決について有力な選択肢として示唆されてしまう、それが失敗してこの事務所にくる、というパターンが年に何件かあるのです。

 彼ら(どの裁判所でも訴訟代理ができるあの人達)は一体何に注目して支払督促を勧めるのでしょう?

 どうも彼らにも特に根拠はなく、一言で言えば

 ま、とりあえずやってみたら?(遠い目)

 という域を超えるものはないようです。

その最たるものとして、数日後に最後の入金があるが事実上破綻寸前、という会社で給料未払いの相談に行った労働者に「裁判所の周りに司法書士さんの事務所が一杯あるから、そこで支払督促書いてもらってみたら」という助言をされた、というものがあります。

支払督促を申し立てて強制執行可能状態になるまでには最低でも2週間+αの期間が必要ですが、一体何をどうやったら支払督促でこの売掛金を捕捉できるというのでしょう?
どちらかというとこの助言は、『もう相談やめて帰ってくれよ』というクロージングトークとして切り出されている気配もあります。

 では、自他共に認める法律の専門家であるはずの相談担当者の助言にさしたる意味がない、というならば、給料未払いで困っている素人さん=労働者は一体なにに注目して支払督促を選んでしまうのでしょう?

 ウェブサイトをいくつか探ってみると、裁判外における私人間での書類作成に関して広汎な作成代理権をもち町の法律家を自称するあの人たちのウェブサイトが目に入ってきます。彼らが作成可能な給料未払い事案での内容証明による催告書が無視されたあとの手っ取り早い手じまいの方法として、彼らはこれを推奨しているのかもしれません。

 彼らのサイトが支払督促を勧める理由はいくつかあります。

  1. 手続簡単(裁判所の定型書式が利用可。郵送申立もOK)
  2. 発令迅速(相手の言い分を聞かずに数日で発布されます)
  3. 費用低廉(印紙代は訴訟の場合の半額で済みます)

うーん。まさに「速い・安い・旨い」の三拍子、と言ったところでしょうか?

ケッ(冷笑)

冗談じゃない、世の中そんなに甘くない、ということを少々念入りに確認していきたいと思っています。次回に続きます。

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