相談所は夜開く
先日までのブログで名古屋簡裁には労働訴訟がないないないと騒いだのはやっぱり他人事(笑)今週は妙に快調に労働相談のご依頼が入っています。関東からのご依頼が複数ありますが、まぁこの事務所ではよくあること。
さて、今日も一件労働相談のご予約をいただきました。これで今週6件目。…ご希望の相談時間を聞きかけて、慌てて説明を足しました。
ああ、この事務所には冷房がありませんので(←自然に)
というわけで今回のご予約も、極めて順当に夕方からの設定となったところです。今週は全部のご相談が16時以降の開始になりました。
仕事の時間の中心が夕方から夜にずれるため、昼間に余裕が出てきます。こんなときには遠慮無く昼寝を満喫するのですが(途中の休憩時間が長くて出勤が早く退勤が遅い、パチンコ店の店員みたいな就労形態ですね)、今日の昼寝の友に選んだのはこの一冊。
経済学書というよりは、経済学の手法で世の中の素朴な疑問に全力で立ち向かった結果非常に刺激的な論理展開と結論にたどり着いてしまった、非常に楽しい一冊です。
相撲界に八百長が横行している(可能性が、強烈に高い)こと、不動産屋さんが顧客のために行動するか否か、薬物密売組織とファストフードのフランチャイズの共通性、そうしたテーマを分析して、笑えて笑えて考えさせるものなのです、『専門家がクライアントに対してどういう挙動をとるものか』をインセンティブから論じたところはそのまんま司法書士や弁護士にも使えてしまいそうで恐いです。
この本に出てくる不動産屋さんは、もう少し粘って物件売却価格を1万ドル増加させ、その約1.5%の報酬を得るよりも、顧客を●●してとっとと 売却を決意させることを選んでしまう…というのは過払いで安易な和解がお好きな誰かさんの挙動にも通じる、ということなのかもしれません。過払いで粘って100万円回収額が増える、というわけではありませんが、世の司法書士・弁護士が10万円の経済的利益を挙げる(そして、その十数%~20%の成功報酬を増やす)ためにどれだけやってくれるか、を考えると、『ク・クラックス・クランと不動産屋さんと過払い大好き事務所、どこがおんなじ?』(同書目次より)と尋ねてみたくなったりします。ちなみにこの目次、
- 専門家とは皆あなたを食い物にする絶好の立場にいる連中のこと
という少々扇情的なタイトルで、でも至極もっともな内容の一項が設けられています。言われてみれば納得なんですが、倫理的に厳しい同業者さんの閲覧には適さないかもしれません。ただ、物事を金銭的なインセンティブによって説明されてしまうとこの事務所のような『驚愕の報酬体系』(笑)を解釈するのは難しいかもしれませんね。
さて、庭師さん、コメントありがとうございました。まぁこの事務所の場合は、●●な社長とその代理人が吹っ飛ぶさまが見られるところにプライスレスな楽しみを見いだしているので、お示しした報酬体系でも別にかまわないと考えています。具体的事例の公開は守秘義務の関係からなかなか難しく(個性的な報酬体系を維持することと見かけ上真っ当な言いがかりをつけて足を引っ張ることとどちらが簡単か、ということも影響しますが)、お客さまから自発的にそうしたご提案をいただいた場合にのみ少々突っ込んで説明する、というようにはしています。
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