来週はまた、福岡へ
証人尋問の打ち合わせを出張先で行うときには、少しいい宿をとるようにしています。
そこで今回は、宿泊先をヤフードーム隣のリゾートホテルにしてみました。窓辺に立って博多湾を眺めながら、やってることはもちろん尋問の演習です。基本的には覚えていりことを一問一答で答えられればよいのですが、一通り試してみないとわからないことはあるもの。昨日は三時間ほどの時間を、今日は二時間半ほどの時間をとって、なんとかコンパクトな反対尋問の策を練るところまで終えることができました。
ところで、今回の演習に先立って貸金請求訴訟の当事者尋問をお客さまと傍聴してみたところ、これが見事な打ち合わせ不足を露呈した事案でした。お金を貸してるはずの原告は陳述書と全然違うことをしゃべりだすし原告代理人はおんなじ質問を何度も発して裁判官に制止され、裁判官は補充尋問をやらずに弁論終結を宣言しています。
なにより印象に残ったのは、証人席から原告席に戻るよう裁判官から促された原告本人が原告代理人に吐き捨てた一言です。
「何をききたいのか、わからない」
…それを裁判官の前で、自分の代理人にいっちゃあオシマイだろう、と傍聴してるこっちが冷や汗をかきました。
ただ、世の中には自分の言い分が正しいと主張するのに懸命でそれを他者に理解させる努力には無関心なひとがいます。そういうひとにかぎって自分が敵対側に有効な反対尋問ができると信じているから困ってしまう。相手の矛盾をわけもわからずつついて喜んでるようでは全然ダメで、それよりほかにやることがあるとご理解頂くのがこの演習の目的なのです。
…でも。
弁護士が着いた事案でも、その境地に達することは難しいのかもしれませんね。
さてと、新門司港20時発のフェリーで帰ります。難波を明朝10時発の近鉄特急が定時に走ってくれれば、13時から司法書士会で開かれる研修に何事もなかったような顔で出席できるはずです。
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自分も当事者尋問の傍聴をしたいのですが
日程・尋問の種類等はどうやって調べられてる
のでしょうか?裁判所に聞いても「当日来て
掲示を確認するしかないですねー」という回答
なので、どのかにサイトでもあるのであれば
教えて頂けないでしょうか?
投稿: ぽっぽこ | 2009年11月29日 (日) 11時24分