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久しぶり、『破産』

 2年ぶりでしょうか。労働訴訟が係属中の会社に破産申立されました。そうなることを見越して社長本人に対しても会社法所定の責任を追及していたのですが、見事にそいつも破産申立しています。もとより怪しさ満載の会社でしたから、社長夫妻に対しては当ブログ右側のマイリストから『企業バカ』でもおすすめしてあげたい…つまり同情の余地皆無。計画倒産の臭いさえしてきそうです。

 さてさて1年かけて進めてきた訴訟は当然ながらしばらくストップしますのでいきなり仕事に余裕ができてしまったわけですが、まずはお客さまから委任状をもらって連中の破産申立書を閲覧してこないといけません。仕事の粗い同業者が作った破産申立書から突っ込みどころを発見できることもないとはいえません。

 だいたい1~2年に一度くらいの割合で、訴えた・あるいは訴えている会社が破産してしまうことがあります。うまい具合に未払い賃金立替払い事業の適用に対象になればよし、そうでなければ当事務所ではめずらしい費用倒れ事案となって終わります。今回は社長夫妻が少し不動産を残していますので(当然、管財事案)、あるいはいくばくかの配当を受けて終われるかもしれません。この見通しをつける意味でも、破産申立書を確認してみないといけません。

 ちょっと気になるのは、阿漕なやりかたで宝飾品を売りつけていたこの馬鹿会社、売りつけた相手と金銭準消費貸借契約を締結して長期分割払い(クレジット契約等を用いず、自社が実質的には割賦販売する)にしていることがあるようなのです。僕のお客さまには当然契約解除するよう指導しました。でも他の被害者がどうなっているのかが気になります。唯々諾々と払ったってなにもいいことはないのですが、まさか当ブログ内に破産者会社・社長夫妻名を出して情報を募るわけにもいかないし…こういう場合に司法書士という立場の限界を感じさせられます。ただこの会社の訴訟遂行姿勢には正直うんざりさせられるものがありましたので、僕個人としては『てめーの会社なんか潰れちまえー!』とは…確かに思っておりましたよ。人生終わりにさしかかってそろそろ年金生活に入ろうか、というタイミングで破産という道を選ばなければならないこの夫婦、いままでさんざん好き放題やってきたのだから、そのツケを払ってもらってもよいのではないかと思います。もっとも、彼らの認識では逃げ切り勝ちできるつもりだったのかもしれません。

 債務整理がお好きな同業者さんたちが聞いたら眉をひそめるかもしれませんが、破産される・された側から見ていると我が国破産免責制度はもっと債務者に厳しくてよいのではないか(給料未払いを発生させて平然としている犯罪者に、わざわざ経営者として再度の起業を許す必要はない)と思います。せっかく個人で誰かを雇った場合の給料債権は免責されないのに、法人企業で給料を踏み倒したって社長個人は金銭的にも道義的にもアッケラカのカー(←先月新党をおつくりになった政治家のお父さんが外務大臣時代にこんな言葉を使われましたね)、というのでは労働者は浮かばれません。

 ところで。

 本件破産によって、これまで当事務所において最大の請求額の訴訟と二番目に大きい請求額の訴訟が被告会社の破産により、事実上完全敗訴で終了することのなってしまいました。

 ちなみに三番目に大きい請求額の訴訟については、提訴直前に民事再生申立をしています。

 …このまま行くと、自分の能力とは全然関係ない理由で『大きな訴訟じゃ勝てない事務所』になってしまいそうです…

 これはイヤです。もっとも訴訟で負けた、というのではなく、いわば敵も味方も吹き飛ばす核爆弾を使われたようなものなのですが、それでもちょっと見てくれがわるいじゃありませんか?

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初めまして。労働者に対して思いやりのない経営者では、しっかり勤める気持ちになれません。私もおバカな経営者のせいで、失業した経験があります。経営者は夜逃げ状態でした。

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