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よよよ?ようけんじじつ

 習ったことは、使ってみたい。

まるで子供な思考過程なんですが、今年に入って司法書士として簡易裁判所における代理権が使えるようになるための考査を受けるための研修(特別研修)を受けたとたんに、自分が書く訴状の要件事実が気になって仕方なくなってしまいました。要件事実とはなにか、ですが原告側で訴状を作成する場合を基準にしてみると、『ある請求をする際に、その請求できる権利があることを裁判においてかならず主張しておかなければならない事実』ぐらいに考えておけばよいでしょう。

この『ある請求』、ときには給料だったり、そのほか割増賃金・退職金・解雇予告にともなう手当・休業に伴う手当・有給休暇取得の際の賃金・これらに対する遅延損害金などなど、労働紛争解決に際して作る訴状においても至って当然ながら要件事実をもれなく書いてなければ自動的にこっちの負け(敵が強いから負けるのではなく、単にやるべきことをやってない=ヘタだから負けるパターン)になります。しかし。

 労働法関連の要件事実を調べようとしてつらいのは、それを精密に述べた本が多くないことです。冒頭の特別研修で参考図書として提示されたものはすべて民法の世界の住人のために書かれたものでして、のらりくらりと逃げながらこれらの書籍の購入を見送った次第。考査を受ける前になって、ふたたび県立図書館から借りだしてきています。

お値段のわりに充実しており、要件事実以外の予想される抗弁などもりだくさんの内容で非常に参考になるのが下記の本ですが…

 試練のときは、意外に早くやってきました。

有給休暇取得の際の賃金を請求する訴訟の訴状作成依頼を受けてしまったのです。先月のことです。

さすがの労働事件審理ノートにも有給休暇中の賃金支払請求権を基礎づける要件事実は載ってませんでした。さぁ困った!

仕方がないので、根拠条文たる労働基準法第39条を穴のあくほど見つめて事実を抜き出し、要件事実のようなものを並べて行きます。なんとか訴状を作ってお客さまに渡したあともずっと気になって探索していたら、国会図書館にあったのが大江忠 著『要件事実労働法』です。詳しい。けれど高い!1万円!

ということでごっそりとコピーを取る申請をかけたのが先週のこと。今日晴れて手元にそのコピーが送られてきました。

ところで上記の訴訟において訴訟物はなんなんでしょう?考査に出てくる質問風に答えるなら…『労働基準法第39条第6項の規定による賃金請求権』とでも言うのかね?と思ってコピーをみたら

-有給休暇手当請求権-

ええぇっ!?

にわかに崩れゆく根拠無き自信。そんなコトバ聞いたこともない…とひどく困惑したのですが、解雇予告手当という語が労働基準法の条文中に出てこないのと同様に便宜そう言ってるだけのものと解釈しました。

さて、肝心の要件事実ですがこの本によれば…どうなってると思います?

などと考査受験間際の複数の読者さんの調子をかき乱してみましょうか。

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労働法・労働紛争」カテゴリの記事

コメント

・・・・無理っす!!
というか、調べるのが大変と言われた後で、答えを探せないじゃないですか!(汗)
まぁ、勉強は考えることが大切なんですが、、、

って、やっぱり認定考査にはでないっす。
でたら今年の合格者は全国で愛知に一人って事ですね★
まさに寡占、独占、一人勝ち!!!

平和な考査問題が出題されることを祈る時間の方が勉強より長い毎日過ごしてますぅ(* ̄ー ̄*)

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