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その受託に…異議あり?

 少額の給料未払い事案で裁判書類作成のご依頼を受けるときには、いつも躊躇します。

 受けたくないわけではないのです。

 受けてしまうと、お客さまからみて最終的に手元に残るお金が減ってしまうことに、やりきれないものを感じるのです。

 ですので、特に基本給のみ・あるいは解雇予告手当のみといった比較的単純な(ほとんどの場合、少額になる)未払いを回収したいという相談をいただいた際には、まず自力でできないか検討するようお願いしています。

 今日もそんな新しいご依頼を受けることになりました。そういえば久しぶりに愛知県内の裁判所に出す新たな訴訟だよな、と思い出したところです。

 たとえば請求額20万円の裁判書類作成のご依頼の場合、書類作成開始の際に1万円程度、その後未払いの給料なり解雇予告手当なりが支払われたときにその金額の10%程度(7~14%)をいただくため、実費も含めれば3万円程度は経費に消えることになってしまいます。さてこれがよいのか悪いのか…いまだに判断ができないところです。まぁお客さまご本人が依頼希望であればよいのだろう、と考えてはおりますが。

 ところで、一般に簡易裁判所への通常訴訟を起こす際には6千数百円(各簡易裁判所による)の郵便切手を買って訴状提出時に一緒に出さねばなりません。

 ところが今日、福岡地方裁判所に労働審判手続の申立書を出すさいの予納郵券(郵便切手のこと)の金額と組み合わせを聞いたら

  •  500円切手×4枚
  •  100円切手×3枚
  •  80円切手×5枚
  •  20円切手×10枚
  •  10円切手×10枚

 以上合計、3000円とのことでした(当事者各一名ずつの標準的な場合)。労働審判でお金の支払いの請求をしたい場合、申立書に貼る収入印紙代は訴訟の場合の半額で済みます。つまり切手代も印紙代も通常訴訟より安く、でも労働審判のほうがやってることの中身は訴訟より濃密で…

あれ?簡易裁判所のありがたみが薄れてきた自分に気づきます(苦笑)

 その簡易裁判所において訴訟代理人となるための考査の受験まで、2週間を切った初夏の夜。なにかに言い訳をしておきたいのかもしれませんね。


 注意

 本当に困っている労働者の方にお断りしておきますと、労働審判は数々の特徴を持ちますが常に通常訴訟や少額訴訟に優るというわけではありません。たとえば管轄(どこの裁判所に申し立てることができるか)の選択として、相手の会社の本店かご自分が働いていた場所の所在地しか選べないため、労働者が離職後に転居したような場合、自分に有利な管轄を選ぶには労働審判でなく訴訟を選択する必要があります。手続きの選択は適切に情報を収集して、慎重に行ってください。

 つぎに、『●●裁判所 予納郵券』といったキーワードで検索してくる人が多々おられますが、そうした情報は裁判所のウェブサイトにその裁判所のものが表示されていなければ、速やかに検索をあきらめて利用予定の裁判所の代表番号あるいは民事訟廷係に電話して聞いてしまうことを強く強くおすすめします。現状で予納郵券の組み合わせをウェブで公開している裁判所は、地方裁判所の本庁および地裁本庁とおなじ場所にある簡易裁判所のごく一部だけです。

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