FP兼社労士兼司法書士への長い道
明日・明後日で、長かった研修もおしまい。この研修の一部で会場としていた愛知県産業貿易館には、研修開始直前の1月25日にも訪れていました。
FP3級=3級ファイナンシャル・プランニング技能士の試験を受けるために。
その合格発表が昨日あり、合格していました。まずは順当に勝った勝負ではありますが、やっぱり嬉しいものです。
今年中に2級をとって、さらにその上を目指すかどうかは数年かけてまた考えます。この小さな事務所にとっては、おそらく簡易裁判所における代理権より役に立つ資格と考えているFP、もっぱら相談に使えると考えているのです。
・・・というより、お行儀のよい司法書士さんたちとご一緒にプチ弁護士化する方向に乗っかっても(つまり、法律家でございと連呼しながら弁護士とダブる方向へ職域拡大活動を続けたって)ロースクールから量産されてくる弁護士さんに数でもみつぶされてオシマイ、になるだけだと考えており、そうでない何者か、になるようにしないとまずいと僕は考えています。
そこで目指した一つのあり方としては本人訴訟による労働問題解決の支援、ここで他の法律関係事務所より高い技量を持つこと。さらにもう一つ考えたのは、他の法律関係事務所より広い間口で相談に応じられる志向を持つこと。後者をめざす営みとして、中期的にはFPとしてお金の問題に関する相談者になれたなら、凡百の事務所より相談に適するお客さまの数は爆発的に広がるはずです。
このどちらが主な活動になっていくかは不明です。いずれにせよ、これまでの研修でいずれは取得できる簡裁代理権を有効に活用する方向で考えてなんかいないことは…確実です(苦笑)もちろん上限140万円の制限つきとは言え法律相談と裁判外での和解への代理権が発揮できるということは少額な労働紛争でそれなりに役に立つのかもしれません。しかしそれをやっても『不動産登記も債務整理も成年後見も交通事故も消費者問題も●●も××も(以下略)』取り組んでいるように見えて水準的には実際どうなんだかよくわからない職能集団のなかに紛れ込むだけ、その状態で上位互換の資格職能に吹き飛ばされて終わる、そういう未来への焦りがあります。一言で言えば
月報司法書士に書いてないところに、未来を探せっ!(爆笑)
って感じでしょうか。ただファイナンシャル・プランニング重視の発想は意外とウソではなく、労働紛争や多重債務や住宅取得や相続の相談がいつの間にやら『お金がなさすぎること・あるいは、ありすぎることへの対処』の問題になっている、というのは同業者さんにもよくある話しとして納得いただけるのではないかと考えています。そこから数歩進んだら、ホラ社労士だのFPだのになってしまう(って、ごまかせてませんかねぇ?)
これまでにも相談のお客さまとお話をする際に、こんな表現を使うことがあります。
『お寺と檀家のような関係がいいですね』
と。
お盆ごとに(定期的に)お経をあげて(相談にお伺いして)少額のお布施(相談料金)をいただいてかえり、そのうちに誰かが亡くなったときには(紛争が発生したときには)お葬式が(ご依頼が)ある、そんな感じ。
しかしながら紛争に巻き込まれず平和に生きている一般のひとに、定期的な相談を実施しうるだけのネタを職能集団としての司法書士は持っていない可能性が高いのです。それへの対策として、いままでは社労士としての年金相談・公的保険給付に関する相談は実施してきました。ならば、さらにFPとして保険商品や資産運用の話しができれば一層の有用性はあり、そうした経路でつながっていれば万一なにかが起きたときにはテレビのコマーシャルや地下鉄の広告やウェブサイトでしか知らない事務所よりこっちに来るだろう、そういうものを目指しています…が。しかし!
去年の一年間でわかったのですが、これって実は案外お金になる、ということもわかってしまいました。公的年金や民間生保・損保からの給付漏れを探索して発見してしまうと、時として封筒が立つような報酬につながりかねないのです。ただしこれには、現地・現物・現人を確認する意味で実地調査や訪問での相談が不可欠になり、事務所に立てこもって依頼を集める業態では無理かもしれません。
そして世間一般に出張相談やら訪問相談やら全国対応やらを標榜している司法書士事務所のうち本当にそれをやってるところがどれだけあるかは全く未知で、仮に精力的にそうした活動をやっているところがあったとしてもそこと当事務所が完全にバッティングする業態だ、などということにはまずなるまい…ということで、この事務所は今までもこれからも普通の司法書士事務所とは競合しないのが自慢です(失笑)
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