片っ端から文書電子化
当事務所の冷房導入をめぐる論議が、コメント欄で妙に活発になっているようです。本日時点で直近三つのコメントはすべてそれに関するもの。登場人物もさまざまでして、
- いまだにお会いしたことのない同業者さん
- 20年来の親友でお医者さん。自称『当事務所の産業医』
- 話題にされる運命にある補助者さま
そういえば月曜日に尼崎にエスコートしたお客さまは、当事務所をはじめて訪れたのは二年前の八月のことでした。午後二時という自殺的時間帯、しかもお天気のよい日に訪れたそのお客さまのお化粧が●●になっていたのを見ないふりしてその場は放っておいたことは今でも昨日のように思い出されます…が、そのときのことは今でもクレーム事項になってるようななってないような。このお客さまは冷房なき当事務所をどう見てるでしょうね?
さてさて渦中の人物たる補助者さまがわりと冷静なんで、自称産業医の勧告はサラッと無視してあと一ヶ月ちょっと我慢していてもらいましょう。
この夏、当事務所が保有するいろんな文書をOCRにかけまくってもらうのが彼女の重要な仕事です。優先度がたかいのは『すでに終結した労働訴訟において、敵側が出してきた書面』。
いま少しずつ作っている当ウェブサイトの新しいコンテンツのひとつは、『労働訴訟における企業側の(おおむね支離滅裂たいてい荒唐無稽よくみれば自家撞着いつでも夜郎自大ときには驚天動地な)反論たちを、守秘義務に反しない範囲で類型化して陳列・解説・批評して楽しんでみる』というコンセプトのものです。今までは紙文書を繰って少しずつ入力していたのですが、それなら文書を電子情報にしたうえで文字情報を検索可能にしたほうがよほど僕の執筆が楽です。
しかしながら、紙文書をOCRにかける、つまりスキャナで画像データとして読み込んで専用ソフトで文字として認識させる、その後の文書は文字情報としてキーワードで検索可能にする、ということにすると、画像から文字への変換でミスったら二度と検索にヒットしない文書が死蔵されることになります。よって
この事業の成否は、変換作業の実行にあたる補助者さまにかかっているわけで(笑)
などと適当にプレッシャーをかけてみます。もっとも、高精度を確保する必要があるのは敵側・裁判所側作成の裁判書類だけで、研修の教材なんかはスキャンしてPDFに組んで適当にOCRにかけたら、あとは運を天にまかせて目視による修正をしないで保存していくつもりです。もとになった画像さえ保存してあれば、再度の修正は容易に可能なので。
今年上半期は過払いバブルに少し参加してしまったおかげで、今月以降しばらくのあいだ逐次入ってくる過払い金返還の報酬があり、今から一年ほどは事務所の経営が安定しているはずです。その約一年の余力を使って、その先の数年間をより呑気に暮らす(経営安定化と言えばいいのに?)準備が必要です。その準備のひとつが、いま取り組んでいる保有文書の電子化です。
そうしたこともあって、今年下半期は少々依頼受託のペースを落としても研究&執筆に時間を割きたいのですが、さて周りがそれを許すかどうか。ポータルサイトから『給料未払い』で検索してくるひとが全然減らないところをみると、そうもいかないような気がします。
ところで、この作業と平行して、労働訴訟に関連してこの事務所で使っているいろんな書式(訴状から準備書面、尋問事項書を経て判決後の訴訟費用額確定処分、少額訴訟債権執行あるいは債権差押命令申し立てにいたるまで。できれば一般先取特権による債権差押命令申立や債権仮差押申立も加えたい)を公開して提供できないかな、と思っています。
先日も、『債務名義を二つ=判決と訴訟費用額確定処分を同時につかって1件の差押命令申立書を作るときってどうするの?』と問われたことがあり、僕は労働訴訟の後始末でやったことがあったためそのときのデータを差し上げました。そうした参考書にはあまり載っていない部分でほかの人が迷わないような見本が作れたら、創業五周年記念事業としては悪くないような気がします。
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