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2008年5月

いかん…面白くなってきた

債務整理が(爆)

昨日の記事に対して早速いただいたお客さまのコメントによれば、商店会系某ローカルカード会社が出してきたステキな取引履歴との苦闘はもう一幕設定されるとのこと、嬉しくて涙がでそうです。さしあたってはコメントありがとうございます、と虚空を眺めながら申し上げておきましょう。(た、たちくらみがっ)

この仕事の何がいいか、って代理権がないところがたまりません(うぇ)

ある意味卑屈になりかねないハンディキャップを負っての参入なんですが、それゆえに各金融業者の対応が実に個性的で法社会学的観察対象として滅法楽しいものがあります。

具体的には大手消費者金融A社の裁判外和解のご提案。僕は代理権がないのが売り(失笑)なんで交渉それ自体はまったくせず、会社側のご提案をありがたくうけたまわってお客さまに転送するだけ。

つまり必然的に、会社側の思惑『だけ』が出てくることになります。

このレート(過払い金元本に対する会社側提案額の割合)がここ三ヶ月で、80%強から75%弱に…漸減しつつあります。ただ代理権がないと断って意見を申し述べるのは勝手なんで、会社側の担当さんには

あっはっは!じゃぁ提訴って線を併せてお客さまにはオススメしておきますんで♪

と申し上げ、大抵の場合そのようにする、ことになります。つまるところ

イヤなら訴えてしまえ

という方針を貫徹して全然問題がない、まことにわかりやすい世界だと思います。

恋の駆け引きじみた腹のさぐり合いやら挑発行為やらなんやらかんやらを繰り返して少しずつ下準備を進めなければまず勝たせてもらえない労働事案は実はストレスフルな仕事だったんではないかと思えてきました(苦笑)もちろん労働事案の仕事を捨てることはしませんけどね。

ところで、昨日コメントをお寄せいただいたお客さまが住む南国某県には、まだあまり債務整理をおこなう事務所がない、とおっしゃるのですが…司法書士の同業者さんに言わせれば

そりゃ違うだろ

って感じでしょうか?ただ、お客さま方からそう思われちゃったという事実そのものは司法書士職能に対する頂門の一針なんだと思います…ハァ(溜息)

まぁ、そうした事務所の分布や選択のゆがみ(実際にはその南国某市にも、まじめに債務整理をやってる事務所はある…んだろうけど、僕のところにご紹介が来てしまう)は当分続くんだろうと思っています。そうしたゆがみはインターネットの普及で一層増大する=PRのうまい事務所がサービス品質にかかわらず荒稼ぎできてしまう、そうした世の中になるでしょう。

だから、と言うわけではないのですが、明日から司法書士業務において合同事務所を構成する事務所は、結構な集客能力を持っています。

リンク先ウェブサイトをごらんいただければ、今までの労働事案での僕の仕事を知っている人たちにはいささかの違和感を覚えるでしょうが…悪貨が良貨を駆逐しかねない危険性がインターネットにある現実を直視して、しっかりと彼らの集客技術を学んできます。あるいは変節してそっちの世界の住人になるのか、自分のものとして使いこなしてこの呑気な事務所の戦力をさらに向上させることに成功するのか、それは来年の今頃には明らかになってるでしょう。

恐るべし、NCカード某会社

 ひょんなことから南国某市のお客さまからご依頼を受けて、債務整理をはじめることになりました。過払い金が発生しそうなもの・残債務が残りそうなものとの振り分けのために、まずは各社から取引履歴(いつ・いくらお金を借りて・いくら返済したか、の履歴)を取り寄せたら…

 お客さまが丁寧に整理してくださった紙束のなかに、奴は紛れ込んでいたのです。その南国某県ローカルの…おそらくは商店会に基礎をおくらしい信販会社が。

 その取引履歴、まず手に持ってみます。

 重いです。

 試しにはかりに載せてみると、ホチキスの針一本込みで全備重量213g。まずここで閲覧意欲が萎えます。あるいは

 僕が作った割増賃金支払い請求訴訟の訴状を送達される会社側担当者ってこんな気分、なんでしょうか(爆)

 思い直して最初の一ページ目を見ると、最初の一行目が

 残高●●●,●●●円

 ↑おぇ?

 しばし硬直。一刹那。

 こりゃ取引内容を全部開示してねーじゃんか(怒)

 しかし、この某会社、さらに激しく仕掛けてくれたのです。よくよく見たらさぁ大変。

ショッピングとキャッシングの利用が同一の表に混淆して記載されています。

しかも、ショッピングとキャッシングの支払が区別されずに合計で表示されています!たとえば某月某日に

  1. ショッピング1回払い1万円
  2. ショッピング10回払い手数料込み5万6千円のうちの一回分5600円
  3. キャッシング1回払い元本10万円および金利1620円

の返済があったとしたらこの会社、入金欄には上記1~3をまとめて

 某月某日 117220円 修正金額 2430円 

 としか書いてありません!どっひぇぇ!

 思わず卒倒しそうになった出張中の名門大洋フェリー二便船展望プロムナードでの夜。神戸の夜景がゆっくりと流れていきます…が、そんなもん見てる場合じゃありません。敵はショッピングとキャッシングの入金を一緒くたにして来ており、こっちはそれをなんとか分離してキャッシングの入金額を抽出しなければなりません。

 検討の結果、たまたま残高が0円になるところが一ヶ所だけあったためにそこから入金のサイクルを追尾できたのですが…しかし。

 一回払いと多数回払い(2回だの3回だの10回だのボーナス2回だの!しかもそれらの繰り上げ返済もあるって!)の入金も混在しているため、そこにある入金記録が一体いつの入金なのか、を明らかにするためにいちいち多元一次の連立方程式を解かざるを得ない状況に追い込まれます。通常だったら見えている数字を表計算ソフトに突っ込めばお茶漬けサラサラとばかりに可能な引き直し計算ですが、まずこの会社の場合には入力すべきデータを作るために表計算ソフトを駆使しないといけません。

 入力、というよりは解読に近い延べ十数時間を空費した後、思い切って市外局番09●-のその会社に電話してみました。

僕:「(取引履歴を)見たところショッピングの入金とキャッシングの入金が合計で表示されていて分離されてませんよねぇ…皆さん方ってこれより詳しいデータを持ってないんですか?」

担当女史「いえ私どもも、必要があれば手作業で計算し直してます」

僕:「おお…僕も結構苦労したんですが、じゃぁ特定調停の申立をしてしまえば皆さん方も同じ苦労をなさるんですね(笑)」

担当女史「はい、それはもう(嘆息)」

僕:「ところでこの履歴なんですが、平成8年以前のデータってあるんですか?」

担当女史:「申し訳ありませんが破棄しておりまして、保存しておりません…」

僕:「(ちょっといたずらっぽく)へえぇ、じゃぁこれ、計算こっちでやらずにいきなり債務不存在確認請求訴訟とか起こせば(債務の存在の立証責任は会社側に発生するから)やっぱり皆さん方に頑張ってもらうしかないですねー(他人事♪)」

担当女史:「はぁぁ…やっぱりそうなるでしょうねぇ…(虚脱)」

僕:「ま、僕は代理権持ってないんで僕の判断で妥協できませんからねー(←楽しげに)いずれ裁判手続でご迷惑をおかけすることになりますがなにぶんよろしく」

とか何とか言って電話をきりました。さて本当にこの会社、そんな恐ろしい手計算をやるのでしょうか。いずれにせよ僕に無用の苦労を強いたこの某会社、わかっている履歴からだけでもしっかりと計算して訴状を作らせてもらうとしましょう。

…ところで。この会社の取引履歴の再計算で苦労している人って、実際にはどうやってるんでしょうね?データ入力会社にぶん投げる、というのもよいかとは思います。

出現 『第四のひと』

今週後半は毎日やることが変わって大変でした。水曜日は債務整理&境界訴訟控訴審&労働訴訟の反訳書作成(って組み合わせが無茶だ)、木曜日は客先訪問&裁判所法務局回りin広島(って実施場所が無茶だ)、金曜日は早朝に夜行バスで名古屋帰還後、事務所でひたすら書類を作りまくって午前中は南の方の某独立簡裁に、午後は花の都の某地裁に提出、その後移転先事務所の最寄り駅で労働相談して新件受託(って作業強度が無茶だ)、と。

その後移転先事務所の土地家屋調査士さんと夜まで打ち合わせし、さすがに少し疲れた状態で…そのメールは飛び込んできました。

おお!

思わず声を上げる旅行書士。そのお客さまからその質問が降ってくるとは思いませんでした。ただし、これは大変嬉しいお尋ねなのです。

僕の半分の年齢のお客さまからなされた本件質問、相応の敬意を表して答えたほうがよさそうだと判断しました。場合によっては参考文献を提示する必要があると考え、今日は念のため市立中央図書館に出かけて何冊かあたってみます。

しかし!その質問者さまに断っておきますが!

第二代旅行書士志望者はほかにもいるのだよ(ぐははっ)

ただ、自分の職業をお客さまから見てもらって、興味を持ってもらえるというのは本当に光栄で嬉しいことだと思うのです。いままでに司法書士に、あるいは旅行書士になりたいと考えられたお客さまはそれぞれ、介護・相続・あるいは債務整理といった切り口と言った切り口から入ってこられます。皆さん受かってくれればさぞ個性的な事務所を作られるのだろうと今から楽しみです…火曜日にお会いしたお客さまは「犬小屋のような事務所を作りたい」とおっしゃっておいででした。その意気やよし。願わくばいろいろなきっかけで参入するいろいろな個性の持ち主が、司法書士という職能集団を形成し、その結果司法書士が『弁護士とは違った個性を持ち、顧客からみて積極的に選択するに値する何者か』になれば…世の中もっと楽しくなりそうなんですがね。さしあたり、僕に対して司法書士受験宣言をされた先行者三名さまの健闘を期待しましょう。

黄昏時の電停で

黄昏時の電停で
広島は便利な街です。
バスセンターから徒歩圏内に

・マクドナルド(公衆無線LAN)
・セブンイレブン(ネットプリント)
・集配郵便局(内容証明郵便)
・労働基準監督署(労基法104条の申告)
・裁判所

とまぁ、事務所がなくても労働事案にひととおり対処ができる、というわけで中国地方ではけっこう気に入っている街なのです。

…で、今日の用事は

『債務整理』。

受託以来三回目の家庭訪問です。過払い金が結構増えたので陽気に振る舞ってよいところがたいへんありがたい(笑)

これで出張の全日程をつつがなく消化できました。22時発名古屋行きの高速バスは、1A席=一番前の席が取れています。

宿から二分のラビリンス

宿から二分のラビリンス
司法書士の神様が、もしもいるならば。

どうやら今回の出張では、そいつに祝福されているようです。

昨日の労働訴訟ではは提訴から一年でようやく裁判所から被告へ和解勧試が出たし、東京から新幹線にのれば大阪まで快晴、フェリーの二等洋室は隣に誰もおらず気を使う必要がなく、船内のプロムナードデッキで過払い金の計算を始めれば陽気な韓国人のお姉さんがお菓子を差し入れてくれ、計算がおわれば過払い●0万円発生、九州に上陸したら添付ファイル着きのメールは公衆無線LANの使用開始3分前に着信しており、天神(福岡)で打ち合わせを始めればあたらしいお客さまをご紹介いただき、高裁に傍聴に行ったらこちらが申請した証人の採用を告げられ、宿に入ればフロントにいたのはキュートな眼鏡っ娘(失笑)が冷たいおしぼりを出して来て(評価すべきはこっちでした)、5500円でダブルの広いお部屋を割り当てられ…という案配。

これだけやられて元気になれなきゃそりゃ死んだほうがまし、という感じです。
しかし。日本海側ではもっともお気に入りの街、博多の実力は晩御飯の時間に発揮されだします。天神にも中洲にも徒歩圏内のこのあたり、宿から数分でそこらじゅうにうまそうな・素敵な・変わった・混んでるお店がそれこそ路地ごとにあり、目移りしてもう大変です!

この写真の路地、一番手前のお店は『餃子に始まり、餃子に終わらない』と豪語しています。その向こうのお店はビストロと言いながらなぜかホルモンのお店。明かりがつきたところを右に曲がると隠れ家的なイタリアンレストラン(ただ、これはデート向きなので不採用(爆))があり、写真を撮ってる後ろにあるお店はなぜか満員でみな楽しげに酒をくらっています。

さて、どこで何を食べたと思います?

関東から九州へ

関東から九州へ
いいお天気になりました。今日から出張です!今回のオーダーは

5月20日10時40分さいたま地裁で傍聴後打ち合わせ

5月21日14時10分福岡高裁で傍聴後打ち合わせ

5月22日広島簡裁に訴状提出。その後打ち合わせ。

さらに東京と福岡で各一件打ち合わせ。

さて東京から福岡までどう行くか。夜行バスがもっとも安いのですが、仕事が詰まっています。
仕方がないので今日は、東京―新大阪をぷらっとこだまエコノミープラン、大阪―北九州をフェリーにしてみます。バスより2000円高く、飛行機+ホテルより5000円は安いです。
財布の中に、先日乗り遅れで無駄にしたぷらっとこだまのクーポン券が残っています。缶コーヒーに換えてもらいます。

同じくタイミングで失った何かに思いを馳せながら飲むそれは、少し苦い、です。

晴れた日には、測量に行こう(遠い目)

晴れた日には、測量に行こう(遠い目)
客観的にはいいことで、自分の意志でそれをやるのだけれど…

他人に言われるのは、どこか腹立たしい(苦笑)

そんなことってありませんか?

このたび、ある土地家屋調査士さんと合同事務所を作ることにしました。新しい所在地はここ、中村区亀島です。名古屋駅から地下鉄で一駅なので、ほとんどのお客さまには便利になるでしょう。いずれは名駅から徒歩圏内に移れるはずです。

幸か不幸か、いままでよりもいろいろ仕事も増えそうです。今日も市外に測量の手伝いに行くことになりました。日焼け止めを塗って来なかったことに気付きます。だからといって、それを気にする人もない、ということにも。

僕が世間並みに幸せになれるのは、どうやら当分さきみたいです。

これはすごいぞ、『特定調停』

 今年に入って積極的に特定調停+過払い金返還請求訴訟を受ける方向に舵をきりつつつあります。やればやったで楽しい面もあり、今日は裁判外で過払い金を返還してきた事案に出会いました。簡裁代理権を持たない僕には初めてのことです。

 なんて楽な。

 と言っては罰があたるのでしょうか。このいささか安易な和解でお客さまが失う利益は結構な金額になるはずなんですが、それにしてもこのA社、身のこなしのスマートさという点では、労働訴訟で出会うトンデモ社長たちとは全然違うものがあります。債務整理がご専門の先生方からみれば、また違う見解もあるんでしょうがね。

 さて、当ブログに新しいカテゴリを作ってみたいと思います。お題は今日のタイトルと同じです。この特定調停という手続き、やってみると意外といい加減でヘンだ奥が深く複雑玄妙な面をもっていて、実は素人向けではない可能性もありそうな。

たとえば。

 いま手元に、下記の各裁判所の特定調停申立書一式があります。

  1. 名古屋簡裁一般用
  2. 名古屋簡裁事業者用(岡崎簡裁も同様式)
  3. 豊田簡裁
  4. 半田簡裁
  5. 津簡裁
  6. 伏見簡裁(京都府)
  7. 大阪簡裁
  8. 鹿児島簡裁

おっつけコレクトアイテムの数を増やしていきますが、これら各書式&説明をみていえること。

 なんて勝手な(笑)

 しまいにゃこの国が法治国家であることすら疑わしくなってきます。これらは全部、どこかで様式が違ってくるうえに上記1~4までの「名古屋地裁管内グループ」と5以下の「それ以外」とでは全く別のしろもの。記入すべき情報はだいたい同じ、ではありますが妙なところで違います。なにより驚いたのは

鹿児島簡裁は申立書の様式すら無条件には渡さない

 ということ。厳密には、申立書に添付する返済計画・特定債務者であることを疎明する資料・関係権利者一覧表は渡すが、なぜか申立書の表紙だけを手交しないということになっているようです。正直ぶったまげました。そのほか添付書類でも、ほとんど徴求しない○○○簡裁から破産でもやってくれるんかと勘違いするほど蓄積させる●●●簡裁、生命保険の解約返戻金まで記載させる□□簡裁に、疎明資料の正確さをめぐって誓約書じみた一筆を入れさせる■■簡裁と、まぁいろいろです。全国一律の記述で『サルでもできる特定調停必勝マニュアル(仮称 実際にはこのタイトルでは存在しません)』などという本を出してる○○書士さんがこの現状をどう見ているのかは全くの謎、と言わざるを得ません。ただ、あくまで蒐集の対象としては興味深いので各地裁本庁所在地の簡裁50庁くらいなら、取り寄せてPDFにでも組んで公開するのは楽しいかもしれません。

 そういった、普通の人が適当な本やネットの情報を見て軽い気持ちで行ったら案外バッサリ斬られかねないこの特定調停、ネタにするには十分すぎるトピックスを提供してくれそうです。

静かすぎる朝のはなし-受験生のあなたへ-

昨日は朝からなかなか楽しいコメントをいただきました。慎太郎1475さん、はじめまして。この下四桁の数字が気になるのですが…

僕の時給?

背筋が冷えるような問いを残しつつ(これより多いと言い切れる自信はありませんし、労働訴訟では絶対に少ない自信があります)先に進みましょう。そういえば今年は僕が司法書士の試験に受かって10年経つんです。ちょうど10年前の今頃おこった、ある朝のはなしをしてみましょうか。


※以下の記載は、性的な表現がお嫌いな方の閲覧に適さない箇所がある…かもしれません。そうした表現が嫌いな方の閲覧はおすすめしませんが、期待して読むなら間違いなくムダです(笑)


 平成10年3月21日。僕は今は亡き三菱自動車大江工場の部品工作部アクスル1係の期間工を、満期で退職しました。三ヶ月の契約なので、満期慰労金は10万円。

 この会社、社員食堂で大盛りのご飯がいくらでも食べさせてもらえるうえに夜勤の日にはビン入りコーヒー牛乳がタダで飲める、というまことに素晴らしい会社でして、今の僕の少々余り気味な下腹部はこのときにかたちづくられました…特に根拠のない、この会社への忠誠心とともに。こうした会社で三ヶ月まじめに働くと、同年7月に控えた司法書士試験までの三ヶ月ちょっとを全く働かずに試験勉強だけに打ち込むことができる、とフリーターだった僕は考えたのです。

 4月以降、そのたくらみは早くも絶頂に達します。平成8年3月の大学卒業以来、久しぶりに訪れる『勉強だけを楽しめるとき』を最大限エンジョイするために、以下のようなキソクタダシイ生活を送っていました。

第一 昼の部

  1. 午前6時 起床
  2. 午前7~8時 家事・朝食・たまに散歩を済ませて勉強開始
  3. 正午の十数分 昼食
  4. 午後3時 二日に一回程度、お風呂屋さんに行く。一番風呂に入るため。
  5. 午後4時過ぎ 就寝

第二 夜の部

  1. 午後6時 起床。勉強開始
  2. 午後11~0時 夜食
  3. 午前3~4時 勉強終了。就寝

こんな感じ。言ってみれば一日を12時間ごとの二部制にして、だいたい4時間弱の就寝時間(最低で連続1時間半の睡眠時間×2回)、勉強時間を16時間ほど取って日々楽しく過ごし、勉強だけでは煮詰まるのでお風呂屋さんに行き、帰りに食料を買って帰ってくるわけです。フリーターの一人暮らしですから、最低限の家事はしないといけません。

 さてそんな生活で、ずいぶん付け焼き刃的学習法も取りました。辰巳法律研究所(当時は司法書士試験の教材なんて出してませんでした!)の司法試験用肢別本民法をいきなり買ってきて、21時間で二千問解いてみる、とか、これに味をしめて熊倉照男の不動産登記法・商業登記法の同様の問題集を仕入れてきて過剰反復する、とか…よき受験生の皆様はくれぐれもマネしないように。

 この生活が、二ヶ月ほど続いたでしょうか。第一部の起床時刻は、世間一般の『朝』です。目覚ましの音とともに、半ばやけ気味に寝床から起き出したところ

 股間に違和感を感じます!

 寂寥感、と言ってもいい、かもしれません…よ?

 当時の年齢24歳。当然ながら尿失禁を気にするほど老化してません。至って健康な独身男性、です。なのに。

 立ってない。立ってないのです!

-情景面でのこれ以上の説明は省略します-

 いよいよ解脱したんかオレ

 と、一人思った受験生。そのときの朝の光のまぶしさを、いまだに忘れることができません。やはり何の根拠もないのですが、

 これは今年の試験、受かるかもしれんな

 と本気で思ったのもこの時から、です。なにしろ5月初旬の時点で、LECの模試では合格可能性E判定、東京法経学院の模試ではC判定を取っており、その後の追い上げにすべてを賭けていた時期ですから。

 その後、司法書士試験三大分野たる民法・不登法・商登法で○×肢別の問題集の過剰反復を派手にやった結果、立たない股間はそのままに6月の模試ではLECがC判定、東京法経はA判定にジャンプアップ、7月の試験では1次試験で鼻血を出しつつ(何かが溜まってたんでしょうよ、よほど。そこへ持ってきて刑法で176条だったか177条だったか関連の問題が出たから、かもしれません!)、何やらうまい具合に合格してしまいました。

とはいえ学習期間2年3ヶ月受験歴1回で受かったしまったツケはきっちり回ってくるもので、その後入った土地家屋調査士行政書士の事務所で2回クビにされ、借金を背負って工場労働者に逆戻り、合格から登録開業まで5年半の月日を空費して現在は呑気な旅行書士の座におさまっています。この間社労士を取ったし事務所が目指す方向はきっちり定まったのでムダとは言い切れない面もありますけどね。

最後に、わかる人にしかわからない例えを使われた慎太郎1475さんに一言を。古人曰く、

 十年、兵を養う。ただ一日、これを用いんがためなり。

と。

 兵力の涵養を怠らず、そして使用すべき局面を間違えませんように。受験間際にいきなり問題集を追加するのは決しておすすめできませんが、股間が機能を失うまで程度ならば自分を追い込んでみるのも、よろしいかと思いますよ。年齢にもよりますが、世界がちょっと変わって見えることは請け合います(苦笑)

気がついたら、戻ってきた?

気がついたら、戻ってきた?
ある境界確定訴訟の立証方法を巡って、昨日から国会図書館をさまよっています。十数点目に請求したのは、森林に関する測量技術を扱った専門雑誌。

参考文献欄に目がとまります。

―三重大学生物資源学部修士課程(1997)―

デジタル画像処理を用いた森林調査を研究したらしいその論文は、僕が入学を辞退したその大学院で、まさにその時期に執筆されたものです。

そういえば、その下にはかつて講義で『鈴木くんなんか単木一斉林が好きそうですよね〜』と絡んで来た(単木一斉林とは木の種類と樹齢がおなじ人工林のこと=画一的だが面白みに欠け、時には脆弱だ、という意味で、専門用語を使って揶揄されたわけです)リモートセンシングの助教授の論文も。

誌面を閉じて、しばし瞑目します。
ああ、もしあちら側にいっていたら、今頃どこかの県の公務員になって、こんな雑誌を読んでいたのかな…

少々無体な辞め方をしてきた母校なんですが、今になってそこでの知識を生かして仕事をすることになろうとは。なかなか複雑な思いです。

自腹出張発動!―楽しくて、楽しすぎて―

自腹出張発動!―楽しくて、楽しすぎて―
朝の光を浴びて、特急用車両が滑り込んできます。

自分の顔が笑み崩れるのがわかる数秒間です。

さあ、旅を始めましょう。目的地は東京。国会図書館での資料調査に打ち合わせ。相談一件を入れるかもしれません。

東京へは、使い慣れた『知多シーガル2号』に知立駅北から予約を入れました。精神的にも大分復調してきたので、溜まっていたメールの返事と過払い金の計算をしながら向います。東京駅には、5時間ほどの道のり。

ところでこのバス、知立―東京往復で7600円。新幹線だとぷらっとこだまフリープランでも片道7800円です。

はぁ ままつぅぅ。

はぁ ままつぅぅ。
静岡行き普通列車が、何かから逃げるように走り去っていく、黄昏時の始まりです。

17時51分発東海道本線特別快速大垣行きに乗り換えるため、浜松駅3番線に…

立っている自分を褒めたいくらいの徒労感。

仕事をしているとときどき出くわす軽い欝屈状態に見舞われている真っ最中なんですが、そんなときでもどいつもこいつもこっちの事情なんか知ったこっちゃない、とばかりに出鱈目勝手なことをやってくれます。

お蔭様でこの連休はひたすら消耗して終わってしまい、平常業務への復帰が待ち遠しいぐらい。

相談できる人がいない、というのはなかなか惨めなもんだ、とあらためて感じます。

5月8日9日は東京出張です。

心がささくれたままでお客さまと打ち合わせするわけにはいかないのですが、多分東京へのバスで、多少癒されると思います。

昼下がりの違和感

 今日も仕事です。明日から実家に帰る前に、過払い金返還請求訴訟の訴状二つ作って来所での労働相談一件やって、ようやく人並みにお休みが取れるか取れないか、というところ。先月の九州出張中に高千穂神社のすぐ脇の家電量販店で買ったテンキーボードがことのほか調子がいいので、取引履歴を何件かもってかえって引き直し計算でもやってこようか、と思っています。

で、今日の労働相談。やっていて妙な感じです。(丸カッコ)内は心の声。

  1. 「このタイムカードは事務員さんがフォーマットを作って手書きですか…ならその気になれば、こっちが開示するよう請求してもいまから変造したり偽造できますねぇ。それに過去のタイムカードを見せる義務は無いし」(って過払い金返還請求訴訟なら、取引履歴の開示をサボった時点で慰謝料請求とか真顔でできるんだろ?いいよなぁ)
  2. 「日報類は店舗にあるんですか…とするといまから行ってコピーしておかないと、もともと備置する義務はない書類ですから破棄されたら一巻の終わりですからねぇ。全部でコピーは500枚ほどになるようですが、頑張ってくださいね」(って過払い金返還請求訴訟なら、取引履歴がないと言われても推定計算だの残高ゼロ計算なんて結構なもんが実務上認められてるんだろ?いいよなぁ)
  3. 「とりあえず会社側が就業規則の閲覧を拒否しているということですが…労働基準監督署で閲覧させてもらえそうなら、頼んでみてください。ただ、労基署が就業規則を見せてくれる、ということはあまりないし、写しはもらえないから裁判の際に提出することは絶対無理なんですがね」(って過払い金返還請求訴訟なら、取引履歴の開示を拒む業者に対して金融庁は、労基署よりゃましな対応してるんだろ?いいよなぁ)

 うーん、人の家の芝生の青さをうらやむのはいいことではないのですが、提訴した瞬間に(と、いうよりその前に!)勝訴が約束されてる過払い金返還請求訴訟っていったいなんなんだろう、と素朴に考えてしまいます。それは儀式に過ぎない、という同業者さんもいますが、その儀式すら満足に執り行えないお方もいますから、それはそれで意味も価値もある、ということはわかるけれど…割増賃金支払い請求訴訟とは何かが根本的にズレている、そんな気がします。

 少なくとも!

 ヘタレな鳶職の小僧から東証一部上場の巨大不動産業者までがそれぞれにメンツを賭けて虚偽の証言やら書類の毀棄隠匿偽造やらに邁進しており、こっちはそれのさらに一枚上を行ってみせねばお客さまの権利を守れない、国民の権利の保護や労働者の福祉の向上を旗印にする一方で性格の悪さを競う面が非常に濃い僕の専門分野-労働訴訟とは…何かが、決定的に違います。それをうらやましいとも思わないし、もしこの事務所が過払い金返還請求訴訟のご依頼ばっかりで、その代わりに売り上げが現在の3倍だったなら…失礼ながらこの商売、今ほど愉快じゃない、とも思えてしまうのだけれど。

 まぁもっとも、業法第一条に掲げた理想と現実とのあいだに暗くて深ーい河が流れているのは、金額に制限のない訴訟代理権をお持ちの方々もおんなじだろうな、と、傍目から見ていて思います。ヒマだろうが忙しかろうが、やっぱり葛藤はあるものです。

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