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2008年3月

気がつけば4周年

 この事務所には、創立記念日が二つあります。

一つは平成15年8月1日。社会保険労務士として登録を受けた日です。

もう一つは平成16年3月22日。司法書士として登録を受け、晴れて社労士・司法書士兼業体制ができあがった日です。

 で、その3月22日ですが…

  •  自分でも忘れかけてました(笑)
  •  しかも依頼輻輳に伴う受託停止期間中でした(爆)

 最初の三年をなんとか生き延びる、という目標をクリアしてさらに一年、自分でも予想しなかった『旅行書士』になってしまった一方、それなりに食べて行けるようにもなりました。さらには、いまのところ無報酬ですが講師としてのお座敷もかかるようになり、研修を受ける・知識をもらう立場から研修を実施する・知識を提供する立場にも少しずつ移行していくようになりそうです。つまり、今後数年で徐々に新米から中堅になっていく、と。

 そんなこともあって、ウェブサイトに一つページを増やしました。ほかの事務所からの依頼を受けることを、当事務所の業務として明示してみたのです。

 この事務所では今までにも、お客さまがいろんな仕事をいろんな思惑で考え出して僕に依頼をかけ、僕が独自にリスクを取ってそれに応じるかたちでいろんな仕事をしてきました。いまでは事務所の名前になってしまった旅行書士業務もその一つです。

 こうしたある程度オーダーメイドな実施事例が積み重なったらそれをウェブサイトに表示して、さらに同様な、あるいはさらに少し変わったご依頼を誘致する、というかたちで、ウェブサイトを経路とする依頼を中心にこの呑気で変わった事務所を運営し、さらに個性的に育てている、というわけです。答えは会社の中にある、とカルロス・ゴーンが言うならば、僕は『答えは事務所の外にある』と思っています(失笑)

 で、今回受託を明言している各業務も、実はほとんどお客さま方が考えて持ってきてくれたもの。法律事務所への割増賃金計算結果の納品・相談はこれまでに3件発生しましたが、いずれもお客さまが弁護士の承認または要請を受けて僕の事務所を探してこられたか、事情があって当事務所での本人訴訟をあきらめたお客さまが戻ってこられた事案です。それでも関与すれば弁護士さんにも歓迎されるわけで。

 債務整理事案受託中の社会保険給付に関する問題は、受託件数が多い司法書士事務所ではシビアに発生するのでこれまた『お客さま(と言ってもここでは司法書士さん)が持ってきてくれる問題点』というべきもの。講演協力依頼はたまたま、話を聞いていた友人の司法書士さんが研修関係者だった…が、やってみたら結構ウケた、と。事務所として重点的に取り組んでいる分野が他のひとと違いすぎ、営業上の競合の余地がほとんど無い実情もあって、うまくやればこの業務も、誰も敵に回さずにゆっくり伸びていく分野だと期待しています。

 しかしながらこうしたページを設けて自分が持ってる知識を同業者にばらまくという事例は見たことがないのですが、さてどうなることでしょう。うまく行けば司法過疎問題への対処方法の一つにも、なるはずですがね。

●●年金相談センターにて

 久しぶりに、社会保険労務士らしいしごとを一つやってきました。委任状を持って地下鉄に乗り、街へ。年金相談センターに、年金加入期間を確認に行ったのです。

  •  訪れたのは14時前。
  •  引いた番号札は『92番』
  •  待ち人数は『33人』

 推定待ち時間…3時間(爆)

 異様な熱気(というより殺気)のこもった待合室を這い出て、ドアの外から様子を伺います。相談ブースは5ヶ所。僕が社会保険労務士として登録した平成15年からいっこうに増えてない気がします。しかたがないので隣の駅の図書館で2時間30分ほど時間を潰して戻ると、ちょうど90番を呼び出したところです。この時点で、16時50分。思わずスキップせんばかりに待合室に入ったら、いい加減消耗しきったらしい爺様婆様から

 てめー何しに来やがったこの若造が

 的視線が飛んできます。かといってうっかり社労士でござい、などと言ったら妙なところで絡まれかねません(経験済み。なんらか社会保険庁につながってるだけで目の敵に…冤罪だ)。よって社労士バッジもつけませんが、そうすると僕はその待合室で単に

 妙にステップの軽い若い人

 だと思われてるわけで(嘆息)。少々おとなしくしているうちに、2番のブースが空きました。こっちも消耗しきっている担当さんに話しかけます。

  •  社労士で~す!(わけもなくゴネる素人ではないよ、という意味)
  •  1件です!(作業量は多くはないよ、という意味)
  •  死亡者の加入期間確認です!(回答票出してもらえばすぐ帰れるよ、という意味)

 今回持参した委任状は『死んだ人のお子さんの親権者の親』が書いたものですが、戸籍謄本にも社労士の登録証にも目もくれず担当さん、莞爾と笑いつつ

 ほ~い。まぁ疲れたわぁ(苦笑)

 なといいながら相談票を取って奥に消えていきます。戻ってくるなり一言

 勿体ないねぇぇぇぇ!

 なるほどなるほど。この死亡者さん、独立開業後に国民年金を未納にしていてさえいなければ、今頃ご遺族は(25年の長期要件をクリアして)遺族厚生年金の支給を受けていられたはずなのに。

 まぁそれは期待はしていません。僕が探しに来たのは

 厚生年金基金への加入期間なのですから。

 さてその加入期間、なんだかんだで死亡者さんの職歴の3分の1を占めておりました。よーしよし、と言ったところです。この人の転職の回数は両手で数え切れないほどもあり、さして大きくも有名でもない企業を転々とされても…いや、だからこそ、実情を反映した期待通りのデータが出てきた、というべきでしょう。企業年金連合会のウェブサイトによれば、厚生年金保険の被保険者の3分の1程度は厚生年金基金の加入員でもあるそうですから。

 さてこの厚生年金基金、厚生年金本体とは全く別個に裁定請求の手続をおこなわないと、支給されません。そのうえ、年金手帳を見ただけでは加入歴があるかどうかわからず、そもそも自分が厚生年金基金に加入したことがある、と自覚している人がどれだけいるかも、転職が多ければわかりません。

 で、どんなことがおこるか…?

 そうしたことがわかってない司法書士さんが債務整理を受任したときに、『年金は支給を受けています』という多重債務者さんの言を鵜呑みにして(年金証書は持ってますよ。社会保険庁発行のね)厚生年金基金からの給付がないことに気づかない、とか、成年後見人に就任しても同様の見過ごしはまず間違いなく膨大な件数で起きている、と言えるでしょう。相続発生時も同様です。

 以前ある司法書士さんとそういう話をしたときに彼が

 でも、そのコーセーネンキンキキンって大企業でないと導入してないんでしょ?

 などと気の抜けたことをおっしゃってました。思わず卒倒しかけましたが、たぶんこれが、世の大部分の債務整理業務に携わる自称法律家さんたちの認識だろうと思います。

 僕に言わせればこれ、消えた年金問題ならぬ

 法律家が法律家の仕事をしてないから見えない年金問題

 と言いたいんですがね。たぶんこの問題のほうが身近で、かつ根深いです。上記のように、厚生年金被保険者の3分の1は現に基金の加入員であり、かつて基金の加入歴があった人は当然ながらさらに多い、わけだから。

 ねぇ、債務整理がお好きな司法書士の皆さん?お客がとにかく役所に行くよう誘導すれば自動的に正確な年金給付が始まるだろう、なんて…考えないでくださいよ。今時そんなこと、当の社会保険庁の窓口担当者だって言ってませんよ(失笑)

あなたは・とても・素敵です…が

人間さま相手のこの商売のなにが面白いかって、やっぱりいろんな職業・性格・人生・風貌のいろんな人たちに出会えること、これに尽きます。

ウェブサイトで声高にアピールすることはしませんが、事案解決の過程でお客さまが何かしら『前よりよくなっていくところ』がつぶさに見られるのも、大きなやりがいの一つです。

今日はそうした素敵なお客さまの一人をエスコートして関西に出かけてきました。証人として出廷してくださる関係者さんとの打ち合わせのためです。このお客さまとは、ご依頼より1年半余のおつきあいということで当事務所でも古手のお客さま、というより裁判事務では最も長い時間がかかる方になってしまいました。

彼女の言によれば、初めて電話で問い合わせしたときの僕の対応は『ずいぶん冷淡だった』とのこと。その他守秘義務に制約されて言えないいろいろなことがありましたが、このお客さまの訴訟も来月の証人尋問でひとまず口頭弁論終結、になる見込みです。

さてこのお客さま、『紛争が人を成長させる』ならばまさにそうなった(彼女の見解によれば、ずっと昔の理想的な状態にようやくもどった)事例として大変興味深い面があります。というより僕自身もいい勉強をさせてもらいました。全く下心はないのですが、紛争解決へ近づく過程で表情・お化粧・話し方・考え方、そうした部分のアクが抜けて(という表現でよいかどうか疑義はありますが)素敵になってきたのがよくわかります。

 僕がそうした変化に少しでも貢献しているならば(顧客側公式見解によれば、幾ばくかの貢献度を認定していただいているとやらで)、司法書士はキレイな女の人を作れる職業でありうるのではないかとさえ思えてきます(笑)まぁ、それはそれで面白いと思いますし、彼女が紛争解決のためにあえて弁護士ではなく、登録開業間もない司法書士を選んだのは、それ自体尊敬すべき決断です。その時点ではキレイな女性製造業務はおこなってませんでしたから、なおさらです(爆)

 もっとも、このお客さまは百戦錬磨な割には純情可憐な面をお持ちで、そうした変化を指摘して誉めると照れるとのこと。他意はないことはしっかり伝わっているので遠慮無く誉めることができますが、それまでの人生で誉められ慣れていないと素直に誉められることも難しいんだな、というのもこのお客さまから学んだことでしょうか。

 そうそう、ところで。

一つ言い忘れてました。このお客さまは歯並びもとても素敵なんですが…

 パセリの葉でしょうか。小さな緑色のかけらが、その素敵な白い歯の隙間にくっついていたことに、往路の近鉄特急の時に気づいていたのですが、証人さんとの打ち合わせ前にご指摘の必要はありましたかしら?

 復路の新幹線の席でも同じ位置にくっついていたのが見えたのですが…

 素敵で聡明なあなたのことですから、きっと何か意図してやってらっしゃるんですよね?ね?

無料相談 ばんざーい?

 今週末は急行料金を収受して超特急運転した事案が一件と、速度料金は請求していないものの実質的に特急運転してしまった事案(いわば特別快速というべきか)が一件あり、当事務所へ訪問されたお客さまは5件8名、なんだか食あたりならぬ人あたりしてしまった気がします。今日でその繁忙も、なんとか一服。この事務所は平日のほうがヒマなのです。

 さてその5件8名のお客さまのなかに、昨年10月に動員された無料相談会をきっかけに登記の仕事を受託した方がいらっしゃいました。県外の法務局への申請をゆっくりゆっくりと進めたこのお客さまの仕事も、ようやくおしまい。当初は交通費は1往復分だけいただく、という請求だったのですが…

 もうすっかり少なくなってしまった『権利証』=紙の登記済証をお渡ししたら、お客さまがおもむろに鞄から封筒を取り出してきました。はて?

 交通費の足しにでも、とおっしゃった彼女を送り出したあとで中味を覗いて…ちょっとびっくり&思わず最敬礼する旅行書士。ありがたいことに、青春18きっぷを一枚買ってお釣りが来るだけの心付けをいただいてしまいました。

 実は。

 昨年10月の法の日無料相談ではもう一件、ほかのお客さまから仕事を受託したのですが、この方からも正規の請求額に加えてお心付けをいただいています。

 もちろん、当初見積もり額以上に請求することはないし費用の明確化という見地からすればそうした根拠のない(という言い方も可能でしょう)金員を収受してはならない、という見解もありうる、とは思うのですが…

 もともとこの事務所の不動産登記の料金設定は、以前ほどではない(以前、熱海1回宮崎1回名古屋市内1回出かけて交通費込み所有権移転登記一式6万円、という仕事をしたことがありますが…もうやりません)けれど少々呑気な面があり、そのへんに気づいている方はなにか持ってきてくれる、というのもありますのでありがたく頂戴することにしています。

 ところで、数年に一回動員がくだる業界団体主催の『法の日無料相談』。午前または午後の3~4時間で、日当は●千円。積極的に依頼を誘致していいはずはないと考えていますので、そこでは相談者に名刺を渡すこともしていません。

 ですがまぁ、たった30分の相談でも何故か僕を気に入って仕事をくださる方はいらっしゃって、さらにこの方々がいずれも『なにかプラスαの給付をくれる人』だった、というのはなかなかいい気分、であります。これなら無料相談への動員も、悪くないな、と。来年からはニヤリと笑ってさわやかに動員を承諾しそうな…気がします。

 まぁ、業界団体支部の大先生さま達が当ブログを読んでるはずはないので、この記事をきっかけに無料相談への動員頻度があがることもないでしょうけれど。

債務整理報酬分割払い

↑上記のようにうたっている弁護士・司法書士はそれこそ佃煮にするほどおりますが、さてその『分割払い』の条件は事務所によって強烈に濃淡があるようです。

 ある事務所では受任通知の発送(つまり、サラ金・クレジット業者からの督促の停止)から任意整理による和解成立のあいだに自分への報酬を全額支払わせる、ということもあります。

・・・素朴な疑問として、これだとせっかくサラ金への支払をとめることができたとしても、結局だれかに結構な金額を支払わなければならない状態が止まらないんじゃないの(爆)と思ったりもするのですが、面と向かって口には出せません。

 聖人君子もたまにはいます。毎月2000円程度の分割払い、というのもあるにはある…ようですが

・・・素朴な疑問として、これだと銀行振り込みの手数料が無視できなくなってきたりします。そういう人にかぎって余所の銀行から他行扱いで315円かけて毎月振り込んだりしますから(爆)

 ~で、いろんな絡みのおかげで最近になって特定調停+過払い金返還請求訴訟=つまり債務整理関連業務の受託が妙に増えてしまっている当事務所では

 毎月最低、1万円はらってくださいね

 ということにしています。おかげで手持ちの金融資産のうち、『債権』が増える(笑 仕事も増える)でも入金ペースは極めてゆっくりなので生活改善にはつながらない(汗)

 そんな複雑な気持ちで今日も22時25分までお客さまと打ち合わせをしておりました。半ば即興で特定調停申立書を作ってお渡しし、朝一番で提出する(=簡裁代理権のない僕にとって、最速の『督促を止める』手段です)ということでお帰りいただいたのですが、これが事件番号ベースで10件ぶん。

 ちなみに、事件番号ベースで数える司法書士の業務報告書平成19年分の総受託件数は

 39件。

 ほとんどの同業者さんたちは失笑するか白目を剥くかする(ゼロが1~2個少ない!)のですが、債務整理もやらず登記申請は月に1~2件、のんびりと労働訴訟をやるよ、という事務所ですのでこれでよかったはず、だったのです。

 しかして今年はすでに、特定調停だけで事件番号ベースで30件ほど出しておりさらに20件分ほどが準備中、という状況。何かに対して根拠もなく恥ずかしい気分がします。うまくは言えませんが。

 まぁ、世の中には債務整理についていろんな選択肢があるように見せておきながら実は『過払い金が発生する案件しか受任しない』という困った御仁もいらっしゃるので、そうしたところと比べれば売り上げも受託事件数もまことにささやかなもの、なんですがね。過払いバブルがはじけた後に生き残るのは、案外特定調停かもしれません。

 年金相談とセットで対応する場合に、ですがね。

特急用グリーン車で、西へ

特急用グリーン車で、西へ
19時30分東京発の湘南ライナーに間に合いました。沼津までのグリーン券を持っているので、この列車で小田原まで行くことにします。
今回の東京出張では、新たな訴訟のご依頼を受ける一方で、二年越しの事案にようやく解決のめどがつきました。

ところで。今日初顔合わせとなったお客さまの弁によれば、彼女は当ブログを読んで

「もっと腹黒い、したたかさを前面に出した人が来ると思ってました」

ですと(爆笑)

もちろんこのご発言、即刻ブログ掲載許可をいただいたのは言うまでもありません。

さて 今日のお仕事は?

さて 今日のお仕事は?
岡崎で打ち合わせが入っています。明日は東京で相談。掛川にも行かないといけません。
と、いいながら。

たくさん呑んで気持ちよく目覚めた街は『三重県津市』

事務所にはいったん帰りますが、その後ただちに出発する必要がありそうです。

ちょっと変わった『お客さま』

ちょっと変わった『お客さま』
久しぶりに、遠慮なく特急列車に乗れる出張です。ご機嫌で揖斐川を渡ります。

…ただ、御依頼が特殊です。

依頼人は『司法書士さん達』

仕事場は『三重県司法書士会会議室』

ある研修の実施を準備している彼らのために、労働法関係で(社会保険労務士として)しゃべれ、というミッションです。

〜空前の御依頼ですが、絶後にはならないような気がします。

この話を振ってくれた司法書士さんには『始末書二つ三つ書く準備しといてね』と断りを入れてはおきましたが、さてこの分野の奥深さと楽しさを、どれだけお伝えできるでしょうか?内容によってはむしろ終了後の酒席での方に期待したりもします。このブログに書いてあることをこの調子でしゃべるのは、公の席ではどうかと思うので。

さてと、どうなりますやら。

受託、停止!

 よく言えば一つ一つの仕事を丁寧に行い、余裕を持たせたい、悪く言えば単にとろくさい怠け者、という旅行書士がやってるこの事務所。昨年までは、一月の売り上げが30万円を超えたあたりで新しい依頼の受付を停止していました。

 今年は、思うところあってその『受託停止ノルマ』を60万円/月に引き上げてみた(って倍じゃんか!)のですが、この三ヶ月連続でノルマ達成…したのはいいのですが危険な状態になっています。

 そりゃそうだ。去年だったら5ヶ月分の売り上げを今年3月13日時点で達成したら無理が出るに決まってる(爆笑)

 ~正直言ってこれは債務整理バブルの最後の一泡二泡に、ちょっぴり便乗しているだけ、なんですが、それだけに長続きしないものと割り切って作業に多少の余裕を持たせないといよいよウェブサイト制作の余力が払底してきます。それどころか裁判書類作成のクオリティが低下しかねないところまで来ました。もっとはっきり言えば

 法定利息への引き直し計算が少々疎ましくなってきました(すいません)

 おんなじ大量入力なら割増賃金計算のほうがよっぽど好きなので、やはりそちらの=給料未払い事案の受託を増やしたい、そのためには手持ちの労働関係のコンテンツを携帯電話からの閲覧に最適化して携帯電話ユーザーからの依頼誘致を図りたい、のですが一人ではどうしようもありません。和解のしどころがわからないヘタレな本人訴訟のようにすべてを求めてすべてを失う前に、大部分を捨てていくつかを確保するほうがまし、ということで数ヶ月ぶりに、新しいご依頼の受付を停止することにしました。これからの二週間で、渋滞気味の仕事を一掃し確定申告を終え事務所の依頼処理能力を増強する諸作業をおこないたいのですが、さてどれだけのことができるやら。誰か助けて!とか言っているわりには、せっかく求人の募集にご応募いただいた方については採用見送りとしていたりもします。この分野での安易な妥協は事務所を潰すほどの失敗を招くことは、かつての使用者を二度訴えた僕自身、よく知っています。

 もっとも、当事務所の求人募集のページを見たある人(この人は、営業用ウェブサイトの制作においてかなり高い技量を持っています)が言うことには

 あの(求人)ページを見て誰か応募してくるとしても、10年に1人だろう

とのことでした。あに図らんや、掲出から120ヶ月どころか1ヶ月で一人応募が来たよ、という話をしたら強烈に驚いてましたが、僕に言わせればこの辺の読みの浅さが、彼が事業家として大成しない理由の一つなんですがね。僕はこの求人、3ヶ月に一人くらいは応募があると踏んでいましたよ、と話をしたらなおも不服げでした(嘆息)

 とりあえず求人そのものは引き続き募集しておりますので、応募してみたい方はどうぞ。ただし、妥協はしませんよ♪

 

春の便り 西から南から

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さいたま地裁での傍聴が終わりました。

出張中に、別の遠くのお客さまからいただくお便りを読むのは、格別の感慨があります。さいたま地裁と国立国会図書館に出かけた今日も、隣県南部のお客さまと当ブログの読者さんから、それぞれ嬉しいおたよりをいただきました。

1.移送却下の春が来た!

 ある訴訟を起こすときに、どこの裁判所に起こせるか、はしばしば重要な問題になってきます。原則的には『訴えたい人や会社本店の所在地』なのですが、いくつかの規定によって別の場所に起こせることがあり、そうすると提訴の段階で少しでも自分に有利な、あるいは相手に不利な裁判所を選ぶことはとても重要になってきます。自分が今住んでいて通いやすい裁判所を選んだり、簡易裁判所に起こせる請求額140万円以下の訴訟を、適当な請求をくっつけて140万円を超えさせてわざと地裁労働部に係属させてみたり。逆に、訴えられた段階で訴訟を移送させようとするもくろみを講じることもそれを阻止することも重要な戦術行動です。

 

 で、今回は…

 鳶の曾孫請け(二十代)が伊勢湾岸のA市に住んでおり、こいつが労働者に対する給料未払いをやらかしたため、太平洋岸B市在住のお客さまが原告となって賃金等支払請求訴訟を起こすことにした、という事案。AB両市間は高速道路はなく鉄道は単線非電化、自動車だと3時間はかかる、という距離です。この県は南北に長いので。

 当然ながらこっちは、お客さまの住所地であるB市のB簡易裁判所に提訴します。根拠は民事訴訟法第5条。『(未払い金員支払)義務の履行地』がお客さまの住所地として、B裁判所に訴えを起こすことにしたのです。裁判の期日一回ごとに、いちいち車で一日がかりで行ったり来たりするわけにはいきませんから。

 これに対して相手側は、本案前の答弁として相手に有利なA裁判所への移送を申し立ててきました。

 ~予想も期待もしたとおりに(はあと)

 さっそく移送申立却下をもとめる意見書を出して反撃します。この結果が出たのが今日。裁判所の決定は『本件移送申立を却下する』

 ~予想も期待もしたとおりに(はあと)

 本年初の被移送申立攻防戦は順当ながら当方勝利となったわけですが、今回裁判所側の決定理由を読んだお客さまがおっしゃるには

「オトナを舐めるな、って文章ですね」と。

 この方、なかなかわかっていらっしゃる(笑)

 本案訴訟が始まる前に移送申立を巡って戦うことには事実上のメリットもあって、

  •  決定も一種の司法判断であるため、勝ってしまえば相手側に敗北感を味わわせることができる
  •  裁判所の心証がみえてしまうこともある
  •  当事務所の戦力が、裁判所を納得させるに足る物だと結果で認識してもらえる契機となる。弁護士代理人を向こうに回した場合特に効果甚大。

 そんなふうに僕は考えています。

 ところで今回、移送反対の意見書に一つ、論点になりそうなところを入れておきました。労働基準法第114条の附加金の請求を、この訴訟における約30万円の請求額のうち6千円ほどつけてあるのですが、この附加金の支払い義務の履行地を原告の住所地だ、と言ってみたのです。

 一般に賃金債務は、労働者が会社に取りに行って払ってもらうもの=『取立債務』たる性質があるといわれることがあるのですが、では

 割増賃金は当然ながら賃金の一種だが、労働基準法第37条所定の割増賃金が支払われないことを理由にして同法第114条の規定による附加金の支払いをもとめる訴訟をおこそうとする場合、附加金は取立債務なのか持参債務(債務者が債権者に持っていって支払う債務。支払義務の履行地は、債権者が住んでいるところ、になります)なのか、がよくわからなかったのです。民法の原則では、特に取り決めがないかぎり持参債務なのだと考えてよいのでしょうが、賃金と一緒に支払われることが当然といえば当然だし、そもそも附加金はその性質上、裁判所が支払を命じる判決を出すまでは債権として全然存在しないとも言えるわけで、提訴の時点で存在してない債権の支払義務の履行地を根拠にして訴訟の管轄きめちゃっていいのかしらん?と思っていたのです。

 今回の決定によれば、どうやら裁判所側は『附加金については、民法の原則通り持参債務』という考え方をとりたそうにしています。決定文をお客さまに読み上げてもらっただけなので断言はできませんが。しかも今回は簡易裁判所における移送却下決定ですが、決定書を書いた裁判官は山向こうのC市にある、●地方裁判所C支部の裁判官です。

 つまり…?

 極論すれば附加金請求をくっつけておくことで、訴訟の管轄を原告側有利に操作することができ、しかも今後僕は、自分の手元にある今回の決定書を自分に有利な先例として提出できる…かも(笑)

 2年前に九州の裁判所で、やはり春先に移送申立却下決定をもらって大喜びしたことを思い出しますが、なんだか春先の移送却下は縁起がよいものに思えてきました。


2.『お仕事の依頼ではありません』

 というタイトルのメールをいただいたのは、今度は東西に長い某県の、湖のほとりの街にいらっしゃる、当ブログの読者さんからです。僕もちょうど日曜日に、そちらで散歩を楽しんできたところです。はじめまして!

 ~ですが最初、タイトルから昨今はやりの出会い系サイト勧誘メールと誤断してゴミ箱に直行させそうになったことを告白します(すいませんすいませんすいませんよぉぉ)

 さてさて、聞けばこの方、県労働委員会におつとめだとか。お探しのキーワードについて、あまり役に立つ文章は当ブログ内にはなかったかと記憶しておりますが、お楽しみいただいているようでなによりです。そちらではまだ仕事をしたことはないのですが、南隣の某県労委では一度、あっせんの補佐人に出たことがあります。あっせん期日の冒頭に自己紹介を求められて、

愛知県名古屋市の社会保険労務士司法書士ですずきしんたろうと申します!」と言ったらその場の空気が凍ったことを懐かしく覚えておりますよ(いつか貴県でもやらかしてみたいもんですね)。その後、労側に着いてくれたあっせん員に「M●Z●A労組の執行委員長です」と自己紹介されてこっちが凍ったこともいい思い出です(いや緊張しました~)。

そこでの僕のしごとはあっせん案の成立をめぐるぎりぎりの駆け引きを巡って、労側のあっせん員からの提示を受けてあっせん員の退室後、労側控え室でお客さまを説得することだったのですが、県労委のあっせんは法律関係者の援護がなくても申立しやすく見える反面、あっせん成立に向けてのぎりぎりの葛藤を当事者に強いる最後の局面では『あっせん員ではない、誰か』の説得もまた必要なのではないか、とも感じさせられました。また、本人が直接申立し事案の調査がはじまり電話や書類のやりとりを担当職員さんとおこなう過程で、何より皆さん方の挙措動作で当事者(特に労働者)が一喜一憂してしまう、そんなこともあります。また、成立した和解についてはそのままでは債務名義にならない=ただちに強制執行できない、とはいわれているものの、では絶対にそうなのか、というと一般先取特権(雇用関係。民法306条です)の被担保債権として強制執行を企てる際には、うまくやったら裁判やらずにいきなり会社側の預金を差し押さえる、ということもできなくはありません。

 また、労働局がおこなうあっせんは労基法違反事案を受け付けない不便さをもっており、未払い給料額に争いはないが分割払いで合意だけしたい、とか不当解雇と最終月の賃金未払いがあった際に賃金未払いに関する申立ができない、という間抜けな(ま、個々のお役人に恨みはありませんが、制度としては間抜けだと言わざるを得ません)面が、県労委のあっせんにはそうした縛りがない、という長所もあって、今後もますます期待される分野だと思います。当然ながら殴られないとわからないお馬鹿事業主も多々あって、そうした連中があっせんを蹴ったあと裁判所で彼らと戦うのもわたしの大事な仕事なんですけどね。この記事1.のお客さまは隣県の『ひ●わり基金』の法律事務所に相談を持ち込んで軽くあしらわれたらしく、貴県にもあるゼロワン地域でも同様に漂流している人はいっぱいいると思います。この意味でも労側にあっせん員が一人つけられる(いわば、贅沢ともいえる)あっせん手続は、適切に利用を誘導すれば伸びていく分野でしょう。期日が一回で終わるなら、H市やM市から県庁所在地まで出張ってきたって4回も5回も裁判所に通うよりいい、という人もいるでしょうから。もしあっせんを扱う自主勉強会があるなら、是非拝見したいものです。交通費自腹で(失笑)

県労働委員会、素敵なしごとじゃあり ませんか。僕はそう思いますよ!

2020.12.01修正

東へと向かう列車で

東へと向かう列車で
華やいだ街で恋人への贈り物を探すつもりかどうかはさておいて(30代未満の人にはわからない歌かも)、今日から東京出張です。雲一つない空の下、自腹新幹線がしずしずと入線してきます。

先週金曜日から故障のため機能停止し、事務所の業務を三日止めたうえに自腹新幹線の利用を強要したサブノートPCのバックライトは、一晩家にいたおかげでなんとか復旧することができました。調べてみれば単にコネクタの接触不良。発注してしまった新しい冷陰極管は、また今度に備えてとっておくとしましょう。インバータの故障でなくてよかったです。
しっかりと旅行書士の機能を回復して旅立つ今次出張では、さいたま地裁での傍聴と打ち合わせ、静岡県三島市での書類受領、両親への確定申告指導(依頼人との関係に鑑みて、税理士法には違反しないと理解します)といったところがミッションです。

山越え、終了

山越え、終了
木次線から宍道発17時51分米子行きに、予定通り乗り換えることができました。窓の外は、久しぶりに眺める宍道湖です。
今日は米子で泊まり、明日の予定はまだ決まっておらず、松江から米子一帯のどこかにいるはずです。そういえば最近、島根県内からの当ブログへのアクセスが妙に増えているのですが、さて相談ご希望の方ではない…でしょうね?昨日、呉で相談をしたお客さまには当然ながら交通費請求無し、にしたのですが、さすがにこちらまで来ることはそうありません。

油木駅の、雪

油木駅の、雪
油木=『ゆき』です。とうとう降り出してきました。車両の先頭にかぶりついて前を見ていたら、運転士がこちら側のワイパーを動かしてくれました。一両編成の列車に、乗っているのは5人。全員、鉄道ファンまたはマニアもしくはオタクの臭いがします。

春から冬に逆戻り

春から冬に逆戻り
たったいま撮影した写真です。芸備線比婆山―備後落合間のもの。
さすが中国山地のど真ん中、禿の経営者が基地局大増設を豪語したはずの携帯電話は、さっきからずっと圏外。だんだん楽しいことになって来ましたが、この記事をどこで投稿できるか不明です。

バックライト機能停止

先日交換したばかりの、サブノートPCのバックライトが点灯しなくなりました!

昨日、三原から呉に向かう呉線車内のことです。残りの旅は三日間。日曜日までは、緊急用アドレスへのメール送受信に携帯電話で対応するほか、何もできない状態です。

なにより気にかかるのは、今回バックライトが機能を失った瞬間の挙動が前回と全く異なっていること。つまり原因も全く異なるものかもしれません。
さしあたり、広島まで出る適当なマンガ喫茶を探し、前回使った業者で新しい冷陰極管を発注するのが仕事だな、と思いながら呉線普通列車で広島へ移動中です。

今日は春の青春18きっぷ使用一回目。呉から広島へ、芸備線で備後落合へ、列車運転本数一日三本の木次線備後落合発の列車を使って宍道から米子に出ます。列車は瀬戸内海を離れて、広島の市街地へ入ってきました。昨日までは早春の海、今日は晩冬の山の旅です。

さようなら、しまなみ海道

さようなら、しまなみ海道
小さな港に小さな船が入ってきました。出航時のBGMは、『瀬戸の花嫁』。お約束の一曲です。
しかし。

しとやかさすら感じさせる足取りで桟橋を離れた彼女は、港外に出るや処女というより脱兎の加速を開始します。

14時31分重井西港発三原行きのその船は、高速船なのです。

港に着いたのが14時26分、タッチの差で25分発のフェリーを逃したのが惜しい気がしたのですが、この船は後部甲板が吹きさらしです。おかげで早春の瀬戸内海の船旅を満喫することができました。

さて、18時30分から呉で待ち合わせです。三原16時19分発の『瀬戸内マリンビュー4号』の指定券は、かんたんに取れました。次の二時間は、陸から瀬戸内海を眺める旅です。

正午になりました

正午になりました
大三島から生口島をみています。次の橋は多々羅大橋です。

生口島の瀬戸田からフェリーに乗ろうかとも思いましたが、もう一つ次の因島まで行くことにします。

表定時速20Km/h

表定時速20Km/h
大島を一時間弱で走破して、次の島へ渡ります。ですが橋と島との間に結構な高低差があり、調子に乗ってるうちに体力を消耗しそう。マラソンでいえばデッドポイントを過ぎて、気持ちのいい汗が出て来ました。いまは10時半。昼ご飯にはまだ間があります。あと20Kmは走れるでしょうか。

しまなみ海道自転車計画

しまなみ海道自転車計画
松山7時23分発今治行きは、今治で8時33分発大浜行きのバスに乗り換えることができます。
しまなみ街道を四国側からレンタサイクルで走るための拠点が、サンライズ糸山です。

日差しはあるが風はない、絶好の島巡り日和の今日は、自転車で本州四国連絡橋尾道‐今治ルート(しまなみ海道)を走ってみます。予定では今治から瀬戸田まで50Kmほど走ってフェリーに乗り換え(レンタサイクルの乗り捨てが可能なため)、三原に上陸して呉に向かいたいのですが、さてどうなりますやら。まずこの橋‐来島海峡第一・第二・第三大橋をわたります。9時30分、出発です。

呉へ 行ってくれ

呉へ 行ってくれ
北九州新門司に上陸したら、小倉駅前のマクドナルドで無線LANを使いながら朝ごはん、というのがお決まりのパターンです。福岡高裁の期日は午後からなのでゆっくりホットケーキをいただいていたら、携帯電話が鳴り出しました。先頃導入した、当事務所二つ目の050‐の番号、SkypeInへの着信です。

聞けば事案は給料未払い。広島県呉市からです。

広島までなら出て来れる、というのをヘラヘラと遮って提案します。
『呉でも広でもいいですよ』と。

今晩は小倉からフェリーで松山に渡り船中泊二泊目、明日はちょうど今治からしまなみ街道を尾道まで出て広島に泊まる予定だったのです。今日のお船は関西汽船『フェリーはやとも2』コインロッカーが無料なのが気に入りました。顧客情報入りのPCを放り込んだら、上甲板に出て関門橋でも眺めに行きましょう。

インマルサットで電話して?

インマルサットで電話して?
今日から出張です!

しかし、そんな日に限って飛び込みの相談や新しい御依頼が飛び込んできます。
…で。

相談一件については今日唯一まとまった時間が取れるここ、『船の上』から衛星電話で打ち合わせ、となりました。ただ、初対面のお客さまがこの展開についてこれたかどうか(笑)

直前まで事務所で仕事していたため、新大阪まで自腹新幹線を使いフェリーターミナル駅に着いたのは19時52分。出航まで8分!

長い長い歩道橋を全力疾走していたら、係員氏が神の声をかけてくれました。
『そのまま4番(乗船口へ)行って下さい!』
言われるままに桟橋に突っ走り、乗船手続きも乗船券の購入も省略して船上の人となりました。素敵な便宜供与に敬意を表して、普段より一等級高い船室にします。もちろんこれは、決して真似してはいけませんよ。

では、行ってきます!

大きくないかもしれない敗北と小さくないかもしれない勝利のはなし

今朝と昨日、裁判事務をめぐってお客さまから連絡がありました。

一つは、控訴審での逆転敗訴を告げるもの。もう一つは、債権差押命令の申立をしたら差押債権額99万円のうち2万円弱しか預金残高が無かったもの。

話だけみればおそるべき失敗なのでしょうが、さてそうでもない、という話です。

1.逆転敗訴!

 逆転敗訴と簡単に言いますが、そもそも逆転敗訴の判決を取るためには第一審たる地方裁判所では勝訴判決を取っている必要があるわけで、その意味では登記申請専門とか任意整理専門とかいう同業者さんとは別世界のお話。ですが今回、裁判所にそれこそアッというまにひっくり返されて当方側敗訴の判決をもらってしまいました。内容としては金●百●十万円からの請求をかけられた僕のお客さま(被告)に対し、第一審では『10万円』のみの支払を命ずる判決をとりました。地方裁判所でお客さまは本人訴訟、原告側の弁護士を敵に回してこれなら大変結構な戦果、です。請求Aと請求Bについては、お金が原告側から被告側に動いた証拠が残っており、それを使っての追及を振り切って…いわばかなり黒い灰色の事案をこっちが白だと言いくるめてしまったかたち。

さてこの控訴審、第一回で口頭弁論を終結して和解勧試もせず判決言い渡しとなりました。てっきり原判決に変更なし、こっちが勝たせてもらえるもんだ、と思っていたら…名古屋高等裁判所というところは開業4年弱の司法書士風情が胸を張って歩いてはいけないところだったようです。控訴審での判決は請求の大部分が認容されています。第一審では10万円しか支払わずに済んだのが●●0万に激増しています。当事者尋問の内容をめぐる裁判所の判断がごっそりひっくり返ったのが効いているのですが…

でもこれって、今回せっかく勝った控訴人(敵対当事者)側は、財産がないから取れない、という部分が相当あったりします。こういう場合、弁護士サンの成功報酬は回収できようができまいが支払うもの、なのでしょうか?その場合、敵対当事者の実質的取り分はさらに減少してしまうことになります。つまり、喧嘩を吹っかけた側には名目的勝利の判決を出し、取られる財産がない側は実質的に影響なし、しかも、相当苦労させられたであろう弁護士サンの成功報酬は一気に増える、と。

そうした事情を見越してこの判決を出してきたならそりゃ神だよ裁判官、という点ではお客さまと見解を一致させたのですが、さてこれは単純に敗北したと総括すべきなのか、結果的に使える判決がでてしまったとほくそ笑んでよいものか。不謹慎ながら一番身に付く経験をしたのは、すばらしい勉強材料を手に入れた代書やさん、かもしれません。証人尋問一つとっても、証人の振る舞いを直接みている第一審の裁判官と単に文字になったものを見るだけの控訴審の裁判官とで、原告被告どちらを信用することにするかが正反対に変わってくることが現実にあるのだ、というのをほんとうに見せてもらうことになりました。また、こうした目に遭う可能性が日常的にあるかどうか、に司法書士が法律家たり得るかどうかが関わってくる気がします。年に一回こんな事態に巻き込まれていれば、大抵の弁護士は自然に技量を上げて行くだろうし、そうしたことがあると真剣に認識できない場合、ちょっと呑気な立場で裁判というものを論じてしまう『街の法律家』ができあがってしまう、そんなふうにも思えるのです。いやはや裁判って本当に奥が深い。

2.差押失敗?

 続いて、90万円を超える金額(請求債権)で預金の差押を申し立てたところ、差し押さえることができた金額が2万円にも満たない、という話。

 これは明確に勝利だ、と認識し、お客さまにも説明しています。

 要は、とにかく一発ぶん殴ることに意義がある、そうした状況だから。少なくとも差押申立にかかった印紙・切手代が回収できたことは確定したので、それは結構ではないか、少なくとも損はしなかったぞ、と喜んでいるところです。

 しかも今回の差押申立では、ほかに『あと二ヶ所』の金融機関にも差押命令が放たれており、それらは取れれば取れただけ成果になるので、これは楽しみな状況です。費用倒れになってしまえば確かに後の攻撃ができませんが、そうではないとわかってしまえばあとは吉報を待つだけ。あとはその二ヶ所の結果を待って、財産開示の申立を行ってみる予定です。

 なお、この事務所ではすでに先行して裁判書類作成の依頼を受けている場合、差押命令申立書類作成でお金を取る、ということをしていません。実際にお金が取れればもらう、と言うかたちになっています。

 ですのでお客さまと僕がその気になれば好きなだけ差押命令申立を乱打できる(『司法書士になんかなんの力も無いで』と僕の依頼人に言い放った債務者に対して、支払が滞る都度差押申立をぶつけている例があります)という、敵にとっては信じられない状況を作り出すことが可能です。これをうまく使って全般作戦の勝利に貢献し、最終的にその成果からお金をもらう、あとは債権差押命令申立書に執行費用として計上できる1千数百円の経費がもらえりゃそれでいいのよ、という態度、なんでしょうが…

 ま、業界内での相場とは異なる決め方にはなっているはずです。もちろん単発で差押命令申立書だけ作成の依頼を受けたら僕でも2~3万円いただくとは思います。


 さて、明日から出張兼旅行です。いろいろなしがらみで相談だけは聞いている控訴審期日、というのを傍聴してくるのがその最大の仕事です。この訴訟は、誰かが何かを得ることができるのかが最大のナゾ、です。

FIVA102 発展! -ゼロスピンドル編-

『見せてもらおうか、ゼロスピンドルFIVAの実力とやらを』

~こんな場合に適したせりふをいろいろ探してネットサーフィンをおこなった結果、そんな風に呟いてみるのがよさそうです(違います?)。少々曲がった気合いを込めて、今日のお話をはじめましょう。冒頭の一言の出典はわかる人だけがわかればよいのですが、『見せてもらおうか 実力とやらを』で検索をかけてもらっても可とします。

さて、この記事は昨日の『FIVA102 改善! -バッテリー編- 』の続きで最終回です。20世紀に発売されたサブノートPCであるCASSIOPEIA FIVA102を

  1. 点灯しなくなったバックライトを自力で交換し
  2. 持ちが悪くなったバッテリーをリフレッシュに出し
  3. ハードディスクをコンパクトフラッシュに置き換える

大改装を行おうというこのお話、極めて良好な結果を納めました。例えるならば『第五・第六砲塔ヲ撤去シテ飛行甲板ヲ設置シ、併セテろけっと砲ヲ増設シマシタ』的な戦力アップになっていようかと。モノが作られた時代に制約される限界はありますが、現下の状況においても活用法さえ誤らなければかなり使える仕上がりです。(この例えも、わかる人だけ笑ってもらえれば結構です)さて、改善点。

  • まずOSと各アプリケーションの起動時間が短縮されました。ハードディスクを積んでいた頃は電源投入から1分40秒ほどもかかっていたのが、1分程度でWindows98SEが立ち上がってきます。立ち上がったら立ち上がったで、今まで少々重かった一太郎12がエディタのように起動するのには少々笑いました。これまでとは違う世界です。ただし、ハイバネーションとその復帰については体感的にほとんど変わりません。
  • つぎにバッテリーの持続時間が従来の2倍弱に増加しました。これは、もともとバッテリーがヘタリかけていて1時間半程度しか使えなかったところをバッテリーセルを交換して容量を純正の新品より増加させさらにハードディスクがなくなってモーターが消えたことにより消費電力が減ったことの相乗効果でしょう。ですので、電車の乗り換えなどで中断時間が短ければハイバネーションよりスタンバイを多用することになる気がします。
  • あとは、発熱が減った・音が全くしなくなった・軽くなったのは顕著な改善点です。

 こんな結構なものなら他のデスクトップPCにも導入しようと、まずいまこのブログを投稿するのにも使っている当事務所の現用機(PC-9821V200)から始めてみたいところです。

来週は、4日夕方から大阪-福岡-広島-米子・松江-名古屋と5泊6日の出張兼旅行が控えています。今回完成したFIVA改のおかげで、いい旅になりそうです。たとえ50グラムでも、荷物が軽くなるのは違うものです。

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