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対照的な、二つの和解

 僕が出張で大阪府内にいた昨27日、愛知県内では僕が関与していた二つの労働訴訟が、相次いで和解で終結しました。

 二つとも、少々話がうますぎるかたち、で。今日はそうした話です。


 和解が決まってラッキーだ、ということと、第二回口頭弁論期日で終わった、という以外にはあまりにも対照的なこの二件、並べてみると当事務所の仕事を描き出すことができそうです。

1.片や全書類作成、片や相談支援

 当事務所では、ある裁判手続に関する書類を全部作る形での依頼だけ受けるわけではありません。場合によりますが、すでに自分で書類を書いて提訴してしまったお客さまの事案収拾のために相談を反復して支援する、ということもあります。今回和解で終わった訴訟は、一方は先行する商事調停からずーっと書類作成してきたもの、片方はお客さまが少々傾いた訴状を書いてしまったものを、準備書面作成段階で相談を通じて徹底介入してどうにか『引き分け的和解』にもちこんだもの。

2.片や当事務所最大、片や当事務所最小

 両者からの報告を並べてみて気づいたのですが、今回の両者の解決金、片方は7桁、他方はその12分の1程度の金額。7桁のほうは、実効力ある和解によってお客さまが取れる一時金の額としては、当事務所創立以来の最大額になります。破産されて空手形になった判決ではこれを上回るものがあるのですが、つまり僕がもらえる報酬に影響するかたちで事案が終結した中の最大ということ(笑)来月も、お家賃の心配をせず過ごせそうです。

 もう一方は、金額が金額であることと相談のみでの支援ということで成功報酬は『おきもちだけ』いただくことにして出世払いを強要してみたのですが、税理士を目指されるというこのお客さまに

合格して開業したら相続登記とか持ってきてくださいよぐははははっ

 とは、申しました。確かに。

ちなみに、もう片方のお客さまはカイロプラクティックの施療院(という言い方でいいのでしょうか)を開業するとのこと。僕としてはこのお客さま二人、十年後が非常にたのしみであります。

3.片や訴訟代理人つき調停くずれ、片や許可代理人電撃和解

 もっとも対象的だったのは『解決までに開いた期日と関与した代理人』です。請求額300万円弱のほうは、最初に支払を求める内容証明を出した時に話し合いの可能性を匂わせる文面があったのですが、これに引っかかって調停を経由してしまいました。早々に会社側には職業代理人がついたのですが、このお方がよりによってといいましょうか、数年前に話題になった一流大学生による集団強姦事件の弁護をなさった婆さんです。調停では期日ごとに社長本人を連れてくるわりにさして有効な活動をせず、100万しか払う気ないと言われたのでさっさと蹴って訴訟にしたのですが…訴訟になったら第二回期日でいきなり和解、しかも調停であんなにゴネたのに、あっさりその倍の金額で妥結となりました。僕としてはこの事案、証人尋問までもつれ込んで解決は来年、と思ってたのですが…

 だったら最初から調停で合意しろよこの●●!

 と、申し上げたい。この事案、調停は東京の裁判所でやったのですが、訴訟はわざと社長個人にも損害賠償請求をくっつけて、お客さまが住んでいる愛知県内の地裁支部で提訴しています。これに対する、敵側からの移送申立は僕の反対意見書で却下となりました。つまり、訴訟になってからの二回は無駄な交通費が会社側に発生しているのですが…頼むから会社のお金をヘンな形で無駄にしないでほしいもんです。どうせこの婆様、新幹線(ことによったらグリーン車!?)で往復したに決まってますから。

 もう一方はありがたいことに、本社から人事担当者が出張ってきました。前回期日で、裁判官の対応が思わしくなかったとの報告を受けたのでわざと

 この訴訟は就業規則の不利益変更を論点に含むものであり…場合によっては今後フクザツにしてやるが よろしいか?

 的な準備書面を出させて臨んだ今回期日、その担当者氏は裁判所側からの和解勧試にあっさりと乗ってきた、とのこと。この準備書面の内容として穏便なる脅迫、という見方もありますが、まぁよしとします。


 ところでこのお客さま二人、ほぼ同時にコンタクトを取られて思わずこっちは一人で笑ってしまったのですが、お二人とも後日当事務所にお越しいただけるとのこと。どんな展開をとったのか、お話を聞くのが楽しみです。

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コメント

実はですね・・・相手方の言い分は「東京からこちらに来るのが面倒だから和解したい」と・・・←あの・・・僕は3回行ってるんですが・・・
確かに相手方は二人とも高齢ですが(社長は膝に持病あり)
そんな理由で和解なんて・・・
妖怪の考える事は一般人には解らないのかもしれません(笑)

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