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みんなやってることじゃないですか~

法廷で開き直る被告本人。先日傍聴にでかけた隣県某市の簡易裁判所での光景です。家賃支払い及び建物明け渡しをもとめたこの訴訟において、この馬鹿夫婦が延滞した賃料総額は第一回口頭弁論期日時点で実に百数十万。これだけで十分人でなしと言い切ってさしつかえないのですが、さらにこいつらと来たら

  • 住民票を前の住所からわざと10年間動かしてない(よーするに金融業者から逃げてんのか?)

さらに

  • 親族を賃借物件所在地に住民登録し、そいつの名義で自動車を買い、賃借物件付属の駐車場においてある(よーするに差押え逃れか?)

という事案。さすが元多重債務者、やることが違うよね(ただしヘタだよね)、と納得してしまいます。その車庫とばしを訴状で指摘し、名義を貸した親族も少々強引な論理構成で被告に加えたことへの事実上の答弁が、冒頭のせりふです。

・・・思わず傍聴席から怒鳴りつけたくなりました。誰でもやってようがやっていまいが不正は不正だろこの馬鹿、と。

もちろんそれはせずに、今般つつがなく目的物件からの任意退去を終了していただいたので言えるのですが、違法行為を『誰でもやってるだろ』と裁判所で開き直るこの馬鹿夫婦の神経がわかりません。こいつらもそうですが、さいきん60歳代の壮年者を被告とする事案がいくつか終了しており、いわば自分の親の世代なんですが・・・

見事に責任能力が欠如しているのはいったいなんなんだ?と考え込んでしまいます。と同時に、そうした連中に育てられた子供がそろそろ、まちがって事業主になんかなってしまって労働紛争への道を突っ走ってくれるという性格の事案もあったり。

労働紛争で零細企業を相手取る事案で経営者の年齢をみると、60代前半と40歳~30代後半にするどいピークが来るようです。もちろん両者の立ち居振る舞いに違いはあって

  • 前者はひたすら他人事。で、プライドだけが高い(お金ないから払えないも~ん、でも払わないとは言ってないじゃん!)
  • 後者はひたすら馬鹿まっしぐら。で、ものすごく間抜け(社長が法律だっ!だまってオレについてこいっ!ただし時間外労働は月に80時間で社会保険は未加入で賃金は気が向いたとき払うっ!それでいいんでしょ当事者が合意してるんだから!

ちなみに、40~50代の社長を相手取るのはある程度組織ができている、あるいは出資者が複数いる、という事案が多く、この場合社長は

ワタシ一人じゃなにも決められませ~ん(←ってガキかお前はっ)

というパターンが多いです。

最近の、某大手介護事業者はその点で…業界に通じた人なら予想も期待もしてた通りにやってくれたよねぇ、と思いながら記者会見での社長のお顔をしみじみと拝見しておりました。30代後半のあの人もやっぱり、『オレが法律だ』タイプのご様子。ただ、当事務所でも複数いらっしゃるあの業界で働くお客さま方のはなしを聞いていると、なるほどああしたことは、確かに多くの業者でやってる実情はある、ただそれがいいことか、と言われれば、開き直られても困るわけで。

しかも…労働条件が悪い悪いと言ってる割りに、それは単に経営者が労働者からまき上げている時間とお金の量が尋常じゃないだけで、経営者が(例外的に)まともな事業体でも企業としてそれなりに成り立ってる話も聞こえてきます。

どんな企業でも、ちょっと儲かると腐っていく道が開けてくるんだろうな、と思います。

それが都心の大きなビルのオフィスになるのか法務局のそばのこぎれいな(おはようのない)事務所になるのか、あるいはお酒の席で散財するのも綺麗なお姉ちゃんのパパになるのも(最近では『お兄ちゃんに対してパパを演じたいらしい』男性社長の事案も出てきてまぁ、性的嗜好って多様なんだねと納得させられることしきりです)、そりゃみんな経営者の勝手だけど…それで労働者に迷惑かけられても困るのに、現時点で人の親になりつつある世代と祖父祖母になってる世代がオカシイのでは、そりゃ生まれてくる子供らも必然的におかしくなりそうで、むしろ労働現場での無法状態が一層広がるだろうこれからがさらに恐いところです。

もちろんこのことは、当事務所にとっては今後30年は、『馬鹿な社長-労働紛争-当事務所の主力業務分野』が枯渇しないことをも意味するんでしょうけどね。消費者金融問題だって、サラ金という言葉が出てきた昭和50年代から約30年かけて、ようやくグレーゾーン金利がこれからなくなろう、というところまで来たんですから、たとえば

賃金未払い請求をしたい労働者の請求に応じて事業者側に賃金台帳の提出義務が課せられ、それをしない事業者に事業停止処分が下ったりする制裁が広範に行われて、それを恐れた経営者が素直に各労働者の労働時間記録を開示する、なんて世の中はまず向こう10年20年では来ないでしょう。残念ながらそう思わざるをえません。

ま、この事務所の活動が(事務所が潰れる前に)脚光を浴びる未来がもし来るようなら、それもちょっとは速まるかもね、と半分冗談で言っておきましょう。

最近いろんな事案で、どうしても信じられない、こいつら人間としてまともじゃない、と思わされることが多くて困ってしまいます。それはときに賃金未払いであり、ときに賃借物件明け渡しであったり、ときには男女関係だったりしますが、そうした事案での相談時に、結局世の中やったもん勝ちなのか、と問われてしまうと、

・・・答えに、窮します。

ただまぁ、当事務所ではそうした事案を受託する際に、お客さまの嗜好に応じて敵側を2~3発余計にぶん殴ってみる&そのほか楽しいことは、するようなしないような。これは依頼をされたお客さまだけが、それぞれご存じのこと、です。

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コメント

いまは立場が労働者
数年後には経営者・・
自分がなったときにはどうなるんだろう?

初めてコメントを書かせていただきます。
どの件かは言えませんが、自分の事と思われる事があり、思わず「ドキッ・・」
世の中やったもん勝ち!と思っているデタラメな経営者がいるのは腹立たしいけれども、「まぁ、そんなものだろうなぁ・・」と。
そんなお馬鹿な経営者に振り回されている立場の人から、「所詮世の中、金」「次は自分がやったもん勝ちの立場になる番」なんて言葉を聞いてしまうと、やりきれない気持ちになりますね・・ふぅ。

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