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どうにかならんの?『甲号証』

 裁判書類を実際に目にされた方はご存じでしょうが、訴訟や民事調停(特定調停除く)で証拠書類を提出するときには、『甲第1号証』とか『乙第2号証』という番号をつけます。原告側が甲号証、被告側が乙号証です。書類ごとに連番を振っていったり枝番をつけてみたり、敵対側にまわったいろんな弁護士サンのやりかたを見ているのですが、みなさん結構適当にやってるみたいです。

 さて、その番号の付与なのですが、弁護士さんの仕事を見ていると

  • コピーを取ったあと、赤いインクで『乙第 号証』とハンコを押し、そのあとで番号を赤インクで手書き
  • 同じくコピー後、黒インクでハンコを押し番号を黒インクで手書き
  • コピー前にハンコを押し番号を手書きし、白黒コピー

の3種類があるようです。つまり、ハンコと手書きで、『乙第1号証』・『乙第2号証』・『乙第3号証』『乙第●号証』…と、誰かが延々と作業していることになります。ただし、いままでの経験上、乙第30号証まで出てきたことはありません。労働訴訟での被告側、というのはだいたい、テキトーにのらくらと逃げていればよく、反証活動をご熱心になさるお方、にあったことはないのです。

 しかし。こっちは原告側です!時として、かなーりオソロシイことになります。

 今までで一番証拠書類を積み重ねたのは、『甲第148号証』まで行ってるのがあります。さらに今年最初に申立て(というより昨年最後の申立てが遅れたもの)では、いま必死に番号付与しておりますが、最終的には甲第400号証まで行くか、という状況。例えば日報が一日一枚あって、一ヶ月に25枚あって、裁判上の請求が24ヶ月分あって、と言う場合には、25×24=600枚、というのは当然あり得る、と見るべきですわな。甲第400号証ぐらいで動じてはいけません…が。

 仮に400枚コピーを3部刷って、それに全部ハンコを押して、番号を手書きで書くと…

 死ぬとは言いませんが労災事案になりゃしませんか(大汗)

 法律事務所によってはそうした感じで書類を実際作るのではないかと思うと、震えと笑いがこみ上げてくる(一度そんな事務所の事務職員になってみたい気もする)のですが、さて当事務所では…いろいろ試したのですが決め手がありませんでした。

 以下、やってみたこと。

  •  再剥離可能なラベルにあらかじめ『甲第●号証』と印字しておき、書類にラベルをどんどん貼って、それをコピーにかける。
    →番号付与の手間はかからないが、コピー後の製本に結構時間がかかるのが欠点。また、再剥離のラベルは結構お値段が高い(笑 高いといっても100枚200円の世界ですが)
  •  甲号証の番号通りの順番でスキャンして画像化、ファイル名をリネームするソフトで画像名を『甲第●号証.jpg』として保存、アルバムソフトで、画像の右下にファイル名(拡張子除く)を付けて一気に印刷。
    →同じ大きさの書類が膨大にある場合はよいが、横長の給料明細と縦長のタイムカードとA4判の作業日報、などというように、形が違う書類を処理するには、ソフトウェアの印刷機能面で向かない。また、万一番号を変更しようとすると、処理がおそろしく手間がかかる。連番を付与したファイル番号に対して、その連番を一斉に一番ずつずらす、というような機能をもつソフトがないため。
  •  コピーを先行させ、別のインクジェットプリンタで片っ端から『甲第●号証』と印字していく。
    →仕上がりはよいが時間が滅茶苦茶かかる。…ここで当事務所の、勤続7年のインクジェットプリンタを責めるのは筋違いというもの。
  •  コピー出力用のレーザプリンタのプリンタドライバが持っている『スタンプマーク』の機能をつかって、コピー作成の都度『甲第●号証』と印字した状態で印刷する。
    →仕上がり最高だが入力がしちめんどくさい。しかもプリンタドライバをいじるので、入力を忘れたら自動的に次にコピーする3枚(原告・被告・裁判所用で3枚)を確実に反故にする。
  • 適当なレタッチソフトをつかって、元の原稿をスキャンした都度、画像に『甲第●号証』と文字データを追加する。→一番初期に実施し、あっというまにイヤになった。めんどくさいの一語につきる。

 ・・・と、いうことで。どれもこれも、帯に短したすきに長し、といった案配です。ですがこのたび、これをPDF文書の活用で解決できまいか、と考えて、本年最初の設備投資に踏み切りました。それが、『やさしくPDFへ文字入力PRO v.5.0』の導入です。ただし、これは今まで当事務所で使っていた、『文字ピタッ!99』の後継という位置づけでもあります。スキャナで読み込んだ元原稿の、任意の位置にプリンタで印字する、という動作はこれまで文字ピタッ!でやっていたことですので。なにぶん昔のソフトだったのでPDFに未対応であり、その環境のまま右往左往していた(一時期はマルチページTiffを活用しようかとも思った)のが、ここ一年で急速に定着してきたPDFに僕も乗ってみよう、ということで。

 ここで問題が一つ。僕の友人の司法書士さんには申し訳ないんですが…彼に文字ピタッ!を奨めてしまっていて(苦笑)。ただ、あのソフトが便利だと思えるなら、今回導入のやさしくPDFへ文字入力PRO v.5.0はたぶん、それ以上に便利だと思えるはず…です。いずれ桜通りで呑む際には、またその辺の話もいたしましょう。

 さ、明日から法務局も市役所も動きます。住民票職権請求と、補正の連絡が各一件入ってます。それらを済ませたらシコシコと甲号証の作成にいそしむとしましょうか。

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