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2006年4月

それはマズイよ、○○士さん!

 社労士と司法書士兼業で専門分野は給料未払いの解決、などという妙な事務所を経営しておりますと、たまに妙な依頼がきます。

 4ヶ月前に最初の一件が来たときには思わずぶっ倒れそうになった『ある依頼』があったのですが、その衝撃もさめやらぬうちにそっくり同じようなのがやって来て、最近さらにショックを受けています。

 それは、

 割増賃金支払い請求の訴訟で、原告側に訴訟代理人○○士がついて、口頭弁論期日を複数回経たにもかかわらず賃金計算がめちゃくちゃでお話にならない事案

 です。「こんなお馬鹿な計算表を作ったのは誰だよ(それで訴訟が維持できると思ってるのか)」と、思わず怒気をはらんでお客さまに問いただすと

 「表はわたしが、自分で作りました。○○士のセンセイはそれをそのまま使って訴状にくっつけました」だと。

 待てーい!

 つまり○○士サン達、素人さんの計算をサクッと訴状にくっつけて提訴しちゃう、ってこと?

 それともチェックはするけど間違いを発見するだけの能力がございません、とでも?

 聞けばどちらのセンセイも、複数の○○士と事務員からなるそれなりの規模のローファームの、しかも比較的お若い方。自分の体力や事務所の処理能力からして、細かい作業が出来ない状況にあるとも考えられません。でもその計算の品質を問うたなら、仮に当事務所の事務員がやったなら即時解雇を決意するに十分な品質、全然だめ、です。

 一体、なぜこんなことに?わかりませんがとにかく、名古屋市内でたった4ヶ月の内に2件もでてきた、ってことは他にも・・・と考えてしまいます。

 しょうがないのでこちらでは、1時間数千円取って賃金計算だけちゃんとやってあげる(これなら一応、社労士法上可能な『労務管理に関する相談』なので)のですが、受託のたびに暗澹たる思いがします。どちらも請求額ベースでは数百万以上の事案だ、ということは連中なら、着手金もそれなりにふんだくっているはず。なのに訴状中一番重要な部分を素人の、しかも依頼人に丸投げとは何事であるか、と僕は思うのですが、まさかまさか名古屋市内における法的サービスの品質としてはそっちが標準、なんてことは・・・ないですよね?ね?(冷や汗)

 そんなヘタレな事務所のウェブサイトでも、見ればいかにもよさげなセールストークが並んでいて思わず溜め息がでてしまいます。いや玉石混淆とはよく言ったもの(当事務所が玉か石かの判定は、お客さまにお任せしますが)。

 いま僕のところで裁判書類作成を巡って渋滞が発生している理由は、延べ人数6人の労働者について79ヶ月分の労働時間入力と賃金計算と計算表作成を一人でやらなければならないから、なんですが、逆にこの工程を端折ると訴訟終了までの全作業の半分はやらんでよし、というだけのウェイトなんです。一体彼らは、どんな執務姿勢で弁護活動にあたっているのやら。

 ともあれ。この事務所にはそうした『おすすめできない○○事務所&○○士』と言ったような情報も、これから追っつけ集まってくるのかもしれません。直接面談にいらっしゃる方には、こそっとお教えしますよ。

儲かった 日も代書やの 同じ顔

 という川柳がございまして…上方落語の『代書屋』のマクラに出てきます。

 そうはいかないのが零細代書人たるワタクシの情けないところ。今月は売り上げが単月で100万7000円、うちすでに入金したものだけで70万400円です。残りは来月入ってくる、と。

 当事務所設立2年8ヶ月の歴史中、空前の売上高です。単月で44万円を超えて売り上げたことのなかった当事務所では、バブルと言ってもいいかもしれない。

 ちなみに今年3月の売り上げ(利益ではない)は10万円台。2月30万円台。1月10万円台。損益分岐点10万円台後半なので、理論的には今月の売り上げだけで秋口まで引きこもり生活に入ってもOK(冗談です)。

 しかしながら、事実上同業の諸先生方とはほとんど競合しておりません。上記うりあげのうち、単純な社会保険事務は1件5万円のみ、登記は不動産商業とも『ゼロ』、債務整理なんか話も来ない、と言う状態。つまりこの売り上げはほとんど『労働紛争解決のための諸依頼』によるものです。

 これなら社会保険労務士とは全然競合しないし、通常の司法書士の2大業務分野であるはずの登記&債務整理とも無関係です。・・・と、諸先生方にはアピールしておきましょう。同業者内で問題を起こすつもりはありませんから。

 さてこれだけの売り上げが上がった原因は、依頼終了時の料金(一種の成功報酬)が結構入ったこと、勤務先を同じくする複数の労働者からの同時受託があったことによります。まぁ来月以降は平常にもどって、しばらくのあいだ10万円台(笑)から30万円台を低迷しつづけることでしょう。ですが今月から、この事務所は普通の司法書士事務所なみの売り上げをもつ小さな企業への離陸を始めることになると考えています。仮にも司法書士事務所を開いた以上やっぱり一度はみたい世界でしたからね。月商100万、というのは。(業界平均なみの年商、というのも、もちろんいつかはみてみたい世界です)

 ですがその前に、慢性的になってしまった依頼渋滞状態の解消を考えねばなりません。おそらく5月中旬まで、労働紛争解決支援に関する依頼の受付停止は続きます。まぁ来月の売り上げが皆無でも別にかまわないので、開き直って体制整備に注力するのもいいかもしれません。人や設備や広告をどっと投入して一気に大きくなるより、損益分岐点18万円のまま徐々に育つのをみている方が好みです。

訴訟代理人ってのも切ないものですね(21時27分 JR大宮駅東口にて)

 傍聴席からみていて、そう思いました。今日の傍聴は栃木県、宇都宮地方裁判所栃木支部で。

 簡易裁判所から移送を受けて第一回目の口頭弁論ということで、被告代理人には裁判所から出廷するよう指導があった模様。やってきた弁護士サンは名古屋からです。

 被告の本社が名古屋にあるから名古屋の代理人を選任してしまい、電話でしのげると思っていた弁護士サンの思惑より少々裁判所の希望が強くでた、その結果、かわいそうにたった10分の裁判のために、彼も名古屋からやってくる、ということになった模様です。

ざまみろ(笑)

 としか、言うことはありません。僕は単なる傍聴人にすぎないので、別に栃木まで行くこともないのですが、なまじ代理人になってしまうと『呼ばれたら、いかなければならない』点で好ましくない気がします。口頭弁論とはいえ事実上、次の期日を決めるだけ、が今日の仕事だった彼の名古屋-栃木出張で、一体交通費&出張日当でいくらの請求が上がったやら。想像するだに楽しいです。それにこの人の仕事ぶり、全体として尊敬できないんで。

 ちなみに僕は、名古屋-大阪-栃木-名古屋の全行程で、お客様2人に合計3万円弱の請求しかあげてません・・・しかも帰りに大宮で、あたらしい未払い賃金請求訴訟書類作成受託のための相談実施。5月になったら作業開始です。

 今回の出張は、OCAT-足利市間の夜行バスが2時間早着したのをのぞいては非常に愉快な旅になりました。これから、大宮駅西口21時50分のバスの座席は『1A』一番前のステキな座席です。これが最後のお楽しみ、です。

 明日から平常業務にもどりますが多忙状態継続のため、依頼受付の停止も続くかもしれません。まだご依頼でないお客様、ごめんなさい。

いいもの見させてもらいました(16時11分OCATバスターミナルにて)

 今日の大阪地区での行動日程は、当所を20分後にでる栃木県佐野行き夜行バスにのれば終わり。エスコートしてきたお嬢さんは一足先に名古屋に帰ります。

 さて、しみじみと思いました。

 司法書士っていい仕事だなぁ、と。

 今回差し押さえて回収したお金、というのはたしかに、僕には想像もできないほどお客様には重要なものだったはず、なのですが、回収前と回収後で同一人の表情がこうも素敵に変わるものか、というのをしっかり見せてもらいました。そこまで喜んでもらえると、こっちもうれしいな、と思います。

 依頼から一ヶ月半、まだ債権の過半をとったにすぎないのですが、一つの山場を勝利という形で越すことができました。さてこれから行く栃木の訴訟傍聴は、第一回口頭弁論です。まだはじまったばかり。とりあえずいまから14時間のバスの旅を楽しみに、明日の仕事に行ってきましょう。

 ところで。大阪から栃木にいくこのバス、全区間通して乗る人いるのかしら…?

改札開始が楽しみです。

当惑の『二重丸』

 移動に高速バスを常用している当事務所。会員登録はしていませんがなんとなく使うウェブサイトの一つに、発車オーライネットがあります。このサイトの空席照会機能だけ使って、好みの路線の空席度または逼迫度を見ているのですが、精度はそんなに高くないと一般論で知っていた(データとして収容されていない座席はあります)のですが、今回はリアルタイムでそれを見せてもらいました。

 今回見ていたのは名古屋名鉄バスセンター-大阪ユニバーサルスタジオジャパン間の路線。一日一便なのですが、ノンストップでなんば(0CAT)に着くのでうまく使えば便利、ということで明日の大阪行きにお客さまと使ってみよう、と思っていたのです。

 ですが今回、すてきなお嬢さま(と、一応申し上げておきます)を大阪までエスコートせねばならない事案なので空席の有無を1週間前からチェックしたら…

ですと。このウェブサイトの決まりでは、『若干の空席有り』 ですと!この表示より空席がある状態は◎なのですが・・・

1週間前の照会でこれは、絶対おかしい!このバスは大手旅行会社の企画旅行商品に組み込まれているという特徴はあるものの、平日火曜日に大阪の遊園地に行く客でこの便がいっぱいになるはずもなし、この便の出発10分前にJR名古屋駅から、大阪駅行きのバスも出ます。名阪の都市間輸送という点では余裕のはず。込む理由が見つからない!しかもこの路線、5月中旬までこの『若干の空席有り』状態。なぜだ!?

・・・と、些細なことにムキになるのが趣味人の趣味人たるゆえんなのでしょう。僕は毎日チェックを続けました(←お馬鹿だ)

でも。いっこうに状況が悪化しません。本当に満席になっていく路線(東京-名古屋のドリーム名古屋号など)ならば、2~3日前にふさがってもおかしくないのですが、そうもならない。

そしてさきほど、最後にチェックを入れたら。

の表示。空席ありの、通常表示に戻っています。なんだそりゃ(溜息)。

 みると、27日発の便はやはり『○』表示なので、1日前になったらどこか他のところ(バス会社)で確保している座席の枠を発車オーライネットに解放するような操作をしているのかもしれません。

やれやれ、どうやら明日の旅は、そこそこ余裕のあるものになりそうです。自分が関わる路線でははじめてみましたが、それでもこの路線を走らせているバス会社が割と好き、だったりします。特に名古屋-大宮線。今回も使うかもしれません。

今回の出張は、

  • 25日:名古屋-(高速バス)-なんば-(用事1・用事2)-(高速バス車中泊)-
  • 26日:栃木県足利市-栃木市(用事3)-宇都宮-東京(用事4)-(高速バス)-富士(実家泊)
  • 27日:富士-(高速バス)-名古屋

 が基本の順路なのですが、実家に泊まらず首都圏-名古屋の移動を夜行バスにしてしまうならば、いつでも予約を入れられる名古屋-大宮線がちょうどよいので。

 さーて、どうしたもんかしら。とりあえず大阪から栃木まで一晩で動ければよいということで、バスの予約は今回全く入れてません。大阪-栃木または群馬を結ぶ路線は、比較的余裕がありそうだ(対東京各線と比べて)と見ましたので。

文字通り、予定は未定、です。とりあえず、行ってきます!

社会保険労務士はいかがですか? -司法書士なあなたへ-

 緊急だった書類の起案は、納期を18分遅延するも無事終わり。昼ご飯を食べてお茶を飲みながら、不快な依頼を断って(当事務所規定以下への値切り交渉なら、よそへどうぞ♪)、とりあえずは大変いい気分の昼下がりです。

 さて一服ついでに、数ヶ月ぶりにやってきた当ウェブサイトへのリクエストにお答えするとしましょう。掲示板にいただいたのですが、司法書士と社労士兼業について話してみよ、というのが今回のご注文です。

 ご興味をお持ち頂けるだけで、そりゃ大変ありがたいことだと思います。おっしゃるとおり、司法書士と社会保険労務士を一人でやっている、というのはマイナーですからね。平成16年11月現在の愛知県司法書士会の名簿をみても、愛知県内の諸先輩方で社労士兼業と表示しておられる方は片手の指で数えるほどしかおられません。

 だからと言って、おどろいてもらっちゃ困るのよ、という話です。司法書士の資格取得者を基準に考えた場合、この両者を兼業するメリットはかなり大きいと言うべきです。

理由です。

 事業主側について、会社設立→労働社会保険新規適用→労働保険の年度更新や健康保険(厚生年金)の定時決定など、毎年発生する定型的イベントで安定的収益を確保することも可能ですし、

 僕のように労働側について、労働相談→労基署への申告→蹴られたら本人訴訟、でお客さまを徹底的に支援することも可能です。

 これらは両極端な例でしょうが、『あるお客さまに、あるライフイベントが発生したときに、必要になってくる知識や技能』の組み合わせ、として世のさむらい業者達を見ていった場合、マイナーな割に使える、ことは推測できる・・・と思いませんか?

 もう少し穏便な実例を出しましょう。定年退職前のご夫婦を想定してください。

相談第1回。退職前に年金相談実施。旦那さんと奥さんの厚生年金受給見込額から、世帯でどれだけ受給できるか算定。併せて、退職後の健康保険・雇用保険の扱いについて指導。

第1の依頼。旦那さんの退職金で、抵当権抹消。住宅ローンを一括返済したため。

第2の依頼。老齢厚生年金裁定請求。

~2年後、奥さんについても年金相談開始。当然ながら、年金裁定請求へ。

・・・ここまで気に入って使ってもらえると「じゃ○十年先の相続登記&遺族年金裁定請求もやらせてくださいね。なるべく先にしてもらってかまいませんから」と言ってもOK(笑)

 その他、

  • 協議離婚公正証書案を持ち込んできた人に死亡時の遺族厚生年金との調整条項を入れるよう策をめぐらしてみたり、
  • 住宅取得の登記の相談に来た人に「ところで、いまご加入の生命保険は、公的年金からの給付を考えて入ってますか?場合によっては家一軒建つほどの無駄金がでるんですが」と言い放って顔色を変えさせてみたり、
  • 相続の相談に行った老人ホームで、お客さまを脇に置いてそのお子さん(と、言っても60代)の年金相談に突入して未支給年金を発見してみたり、

 司法書士事務所にやってくる老若男女とわずいろんな『ちょっと役に立つ、お話のきっかけ』を、社会保険労務士という職能は極めて豊富にもっている、と言っていいでしょう。もちろんそのいくつかは、依頼につながります。

※ただし社会保険からの給付を一切無視して債務整理の計画を立てる司法書士事務所、なんぞにおじゃまして話をきいていると、思わず卒倒しそうになることもありますが。

 こうした点で社会保険労務士と司法書士の組み合わせは、不特定多数の個人客を相手にのんびりやっていく事務所の構築に極めて適すると言えます。これが特許・税務・測量だと労働者個人に関わりがなさ過ぎるし、官公署手続きも同様、です。

 ここまでは一般論です。ここからは手前みそです。

 上記については司法書士と社会保険労務士の資格がいわば『1+1=2+α』程度の効用に過ぎない=資格者2人あつめればできなくもない、のに対し、労働紛争にまとをしぼった裁判書類作成、しかも100%労働側、というのは、この2つの資格が強烈に生きてくる分野です。というより、この分野において『素人さんの背後に立ってプロフェッショナル(敵の訴訟代理人)と戦わせ、所期の成果を収める』ことを目的として、当事務所は存在しています。元はと言えば○○書士の補助者時代に、1年の内に賃金未払いと即時解雇を2回くらったのが、僕がこの事務所をつくったきっかけなのですが。

 この問題に対処するにあたっては、司法書士の知識だけでも社会保険労務士の知識だけでも対処不能です。もちろん大きなローファームなら、専門家を2人あてがってやることは可能でしょうが、相談実施に要する賃金単価が必然的に上がります(労賃で競争する場合、この業務分野では大きいことがいいことではありません)。

 例えば。賃金未払いになったといって、お客さまが相談にきます。紛争初動でなにを仕掛けるか、ですが、事案ごとに全然違います。

  •  電子メールで支払催告
  •  単純な内容証明
  •  内容証明をもってする提訴予告通知&提訴前の照会
  •  源泉徴収票の交付の請求
  •  離職票の請求
  •  雇用保険被保険者資格の確認請求
  •  雇用保険被保険者資格の確認照会
  •  支払義務だけは認める書類への、署名捺印の要求&文案作成
  •  支払督促申立
  •  訴訟提起(今までのお話を聞いて、関係が破綻していると判断できる場合ですが)
  •  一般先取特権に基づく債権差押え(同上。場合によっては会社が傾きますが)
  •  何もしないで待ってみる(笑 これで成果があがることもあります)

 ざっとこれくらいは考えます。当然、実際にそれぞれ複数回やったこともあります。(一般先取特権の行使は、ある意味『一度使うと、くせになる』面があります)

 これらは、労働社会保険諸法令の知識と民事訴訟の知識をつかって、手持ちの証拠や相手の状況やお客さまの懐具合(あまりこれを優先させたがる方には、本稿冒頭のようにお帰りいただくことになりますがね)その他諸々を勘案して、一番よさそうな(常に一番いいとはかぎりませんが)ものを提案し実行するのですが、ときには・・・

○失業給付だけは受けたいので離職票をください、と労働者に言わせて離職票をもらうのですが、実は雇用契約の存在と賃金支払いの額と未払いの期間を立証する公文書が欲しいのよ♪とか。もちろん、離職票の提出先は公共職業安定所ではなく、民事訴訟の管轄裁判所、で。このあたりは初歩の初歩です。

離職票だけでも、もういくつかのバリエーションがあって、上手く使えば敵に回した社長とそっちについた弁護士をまとめて出し抜くこともできます。なおこれらの戦略立案および戦術行動にあっては、

代理権は要りません(笑)

ワタシ簡裁代理権持ってません(爆)

 だって必要なのは、書類作って『これやって来てね(実際にはもっと複雑ですが)』とお客さまに頼むだけなので。逆に代理でどうこう動いたら、労賃に制約されてコストパフォーマンスが落ちます。もちろん教科書的正解をいうならば、簡易裁判所に係属する労働紛争の訴訟や民事調停で訴額140万以下なら代理は可能ですし、任意での交渉も可能ですが・・・

恐くて使えません(汗)

 当事務所で書類作成を行った賃金未払い請求の訴訟において、『簡易裁判所から地方裁判所への裁量移送』が結構な頻度で発生するからです。去年1年で10件弱の提訴について、実際に移送を食らったもの2件、和解できなければ移送と言われて相手が折れたもの1件、計3件ですので30%を上回る割合で『地裁に吹っ飛ばされる可能性あり』だ、と。それに、書面主義をとってくれる我が国民事訴訟では、多少時間をかけて念入りに書類を作れば、たいていの弁護士は向こうから和解を口にします。または、裁判官が適当なタイミングで。債権差押申立にしても、申立書の作成と提出が出来れば代理権がある必要はないし。よって訴訟代理そのものには、魅力を感じません。

※その意味で現在、業界団体としての社会保険労務士さんの集団が簡易裁判所での代理権獲得を目指しておいでであることに、非常に不可解なものを感じたりもします。むしろ全審級にわたる補佐ができるようになればずっと使いでがあるのに、と。

 ともあれ、現行制度上『社会保険労務士の知識と司法書士の技術で、給料未払いのための裁判書類を作成し本人訴訟を支援する』というのは、当然に可能であって無理が無く、しかも人数だけは多かったり名前だけは有名だったりする法律事務所の弁護士さんを敵に回して訴訟初体験の素人さんが勝つところを見られる、大変いい仕事、です。

 とりあえずこれで、掲示板でご注文いただいたことへのお答えには、なっていようかと。あとは時折でてくる話のネタを、このブログで時々お見せすることもありましょう。

 さて来週は、大阪へ行ったその足で栃木へ出張です。

大阪へは、一般先取特権で差押えた預金債権の請け出しに、お客さんと。

栃木へは、第一回口頭弁論で簡裁から地裁に移送を食らった割増賃金支払い請求訴訟の傍聴に。

 ま、たしかにマイナーなのですが、それゆえに楽しいこともたくさんあるってもんです。

 儲からないんですが(上記とも出張日当無し・交通費は高速バス利用なんで)

直してあげましょ、携帯電話

 2週間前の九州出張旅行中、不意に携帯電話(V401SH)が壊れました。気が付けばスピーカーから音が出なくなっていたのです。カメラのシャッター音も出なくなったのでなにかよからぬことに使えないかとも思いましたが(ウソ)これではあまりにも不便です。

 さてAssy部品総取っ替えを修理と称しているいまの世の中では、うっかり修理依頼をかけたらいくら取られるかわかったもんではありません。第一この携帯電話、3ヶ月前にネットオークションで3千円で買って2千円で機種変更したプリペイド、しかも残高49円(笑)。

 ではもう一度オークションで仕入れて機種変更するか?これも憂鬱です。中古とはいえ運用開始から3ヶ月しか経ってないものを廃物にするのはいかにも惜しい。さらに、プリペイドで使うにはなかなかの機能を持っているこの機種、特にスピーカーホンが気に入っていたのです。できればおなじ機種を使いたい。

 ・・・と、いうわけで!

 栄に登記六法を買いにいくついでに大須へ行って、先端が五芒星の形の特殊なドライバーを一本買ってきました。630円です。いっそバラしてやろうじゃん!

 故障発生時の状況からして、物理的な破壊ではなし、他の操作に対する反応からみて、ソフトウェアに起因する支障ではなし、接触不良とか半田付け不良程度のくだらん問題ではないか、と目星をつけたのです。

 しかし事前に『V401SH 分解』で検索をかけたのですが手法がよくわからず、液晶画面がある方からネジをはずしていったのですが『蝶番のあたりでなにかがひっかかっている』らしくはずれません。押してもだめなら、ということでボタンが配置されている方のネジをはずしていくと、こちらはきれいにバラせます。こちらをバラすと、液晶画面側も上蓋がきれいにはずれる構造になっており、液晶画面側の分解を力任せに先行させようとすると、破壊します。購入していたときから液晶側上蓋にヒビが入っていましたが、みればいかにも無理に力がかかる位置、形状、でした。つまり先代の持ち主も、『なにかやった』のね。しかも僕よりヘタだ。さらにみると、水没反応がしっかり出てる(大汗)

 都合の悪いものは見ないことにして。

 久しぶりにテスターの電池をいれて、各部の抵抗を計ってみます。スピーカー自体は十数Ωの抵抗値を示したのでどうやらご健在であるようす。その前後の基盤・配線にも目視上は異常なし。しかし。

 上蓋にマウントされているスピーカーと下の基板とは、コイルバネ状になっている金属線の接触で導通されています。・・・ってなわけで。

 この『コイル状の金属線を、ちょっと引っ張って』のばしてみました。これのヘタリ、あるいはネジがゆるんで上蓋と下の基板の間隔が増大したことによる接触不良ではないか、と。

 もとどおりにくみ上げて電源投入。おそるおそるボタンを押すと

 『。』

 かくて30分の分解修理で、めでたく我が携帯電話は機能回復と相成りました。

 そして当事務所の機材に、メーカー修理不可の中古機器がまた一つ加わりました(笑)。

 すでに当事務所では、メモリを160MBに増設した(公称最大値96MB)CASSIOPEIA FIVA102(20世紀に発売されたサブノートPC)とか、ジャンクとして出品されていたのを数百円で落札して一日がかりでなおしたモバイルプリンタとか、ゴミ捨て場から救出してきたPC-98なんぞが元気にがんばっておりますが、こいつらのおかげで!

 当事務所の維持費の安さ、ひいてはお客さまのご負担の軽減がはかられているのです(詭弁)

 ともあれ、気をよくして夜道をコンビニエンスストアへ、自分へのご褒美(これも詭弁)として缶ビールを一本買いにあるいている間に、いままで相談のあったお客さまから新件の裁判書類作成のご依頼。

 今夜だけはのんびりして、朝から作業にかかります。例によって処理能力の上限に達したので、今日から今月いっぱい、労働紛争解決支援関連の依頼受託は、お休みです。すみません。

紹介されると、当惑します・・・

 どんな事業でも、お客さまから別のお客さまをご紹介いただくことはよいことであるはずなんですが・・・必ずしもそうでない業務がこの事務所にはあります。

 というより、当事務所の基幹業務たる労働紛争解決支援はズバリ、これ、です。紹介を喜ぶどころか、紹介即要注意、です!

 理由はかんたん。

  1.  紹介する気になったお客さまは、言ってみれば『勝ったから』当事務所が気に入ったわけで。
  2.  紹介されてきたお客さまも、面と向かって聞けば絶対認めないけど勝って当然だと思ってこられる、と。ものすごいプレッシャー。
  3.  しかも料金は、せっかく難易度で変化させられる体系を取っているのに紹介者の実績にひっぱり回されて下方固定させられる、と!

 切ないです。とても。ご紹介いただいて「嬉しいような悲しいような」というか、時には「ありがた迷惑」という事案もあります。ちょっと気心の知れたお客さまならその辺をはっきり言えるのですが、そうも行かない方が善意で振ってくれると、こりゃもう大変なことに。

 この辺への対応には、まだまだ経験(あるいは失敗・犠牲・損失)が必要な気がします。

ああ、せめて

不利なことをちゃんと説明したときに、不機嫌に沈黙するのはやめてくれ!

と言っても、いいんでしょうか・・・うまい話なんか、無いんですから。

オンライン 万歳!

 といっても、社会保険だの登記だのの電子申請のはなしでは全然ありません。バスの予約のはなしです。

 一月ほど前に、ようやく僕が常用する東名ハイウェイバスのクレジット決済と名古屋駅乗車分の予約がインターネット上でできるようになりました。これを先ほど試してみたところです。

 このことのなにがすばらしいかって、東海地区でクレジットカードを使って名古屋-東京の都市間往復割引きっぷが買えるようになったことです。従来、JR東海バスの窓口&旅行センターではクレジットカードを取り扱わず、西日本や関東とくらべて不便な印象を否定できなかったのですが、自分の事務所のPCで事実上の発券業務までできればなーんの問題もございません(笑)

 ただ難があるとすれば、時間によってか一時的にシステムが混み合う時間があるような気がします。きっぷの代わりに提示する『WEB乗車票』の表示が、タイムアウトエラーでできなくなることが数回ありました。それに、初期設定でA4サイズ一杯に印刷されるのもなにやら間抜けな気がします。

 ともあれ、当事務所がもっとも頻繁につかうバス路線である名古屋-静岡・東京・大阪の各バス路線のきっぷが居ながらにして手に入るとは、結構な時代になったもんです。

 あしたは東京へ、ちょっとした調査に。もちろん往復、東名バス昼行便です。僕のお客さまの中には、JR東海の新幹線の予約をインターネットで出来るようにしておられる方がちらほら見受けられるようになって来ていますが・・・

 あれが安い安いと言ってみたとて、バスとは未だ2倍の運賃格差があるわけで。僕は当分、あっちの会員になることはないでしょう。ふん!

恐るべし、メガバンク(その2)

 先月は、一月のあいだに一般先取特権(未払いの給料)に基づく債権差押えの申立を2件行いました。2件目は会社の銀行預金を狙ったのですが・・・予期せぬ出来事が。事態は裁判所の債権差押命令送達後に急展開します。

  •  差押命令発令+6日 会社側で騒動発生との連絡入る。こちらが予想していた預金残高10万円強に対し、150万円の入金がたまたまあったのを絶妙なタイミングで捕捉してしまった模様(未払い給料=差押え債権額は、280万円)。
  •  差押命令発令+7日 本件差押えにより資金ショートが発生した会社側は、法的整理に入る可能性を示唆。併せて僕のお客さまには社長が『話し合いで解決したいので取り下げてくれませんか』などと間抜けなことを言ってくる。さすが、馬鹿は言うことが違う。この時点で170万からの差押えが成功したとこちらは考えた。
  •  差押命令発令+10日 銀行側の陳述書、当事務所に到着。差押えにかかる債権『なし』とのこと。→つまり、差押え失敗! ここ数日間無邪気に喜んでいた僕は、思わずぶっ倒れそうになる。ただし週末のため、調査不能。
  •  差押命令発令+11日 差押えに失敗しているかもしれない現状を隠しながら、債務者会社の、預金通帳を閲覧させてもらう。見ると、差押命令発令+6日時点で175万あった預金残高が『その他預金』という費目で全額振替られて、普通預金としては残高が0円になっている。銀行の陳述書は発令+7日の時点で作成されている。
  •  差押命令発令+12日 戦々恐々としながらも、銀行に電話して話を聞いてみる。折り返しの電話で『陳述書の記載が間違ってました。差押えに係る債権は、『あり』弁済の意思『あり』です』だと!ともあれお客さんも僕も一気に生き返る(笑)
  •  差押命令発令+13日 本日、訂正後の陳述書、ファクスにて到着。差押できた銀行預金債権は当初の0円から175万円余へ変更(爆)

 いやはやまったく、銀行サンもやってくれます。今回みたいに債務者会社に対して、なかばどさくさ紛れで預金通帳を見せてもらうことができなければ、あっさりと陳述書の方を信じてあきらめているところでしたよ。

 ともあれ、最大20万円入っていればよし、のつもりで押さえたこの銀行口座。150万の入金があったのは金曜日、差押え命令が到達したのが翌週月曜日、ということで、どうやら僕のお客さまは神様に愛されていたとしか思えません。一方で僕が敵に回した相手の会社は、たぶんこれで再起不能、です。この辺の、労働側と経営側の立場の大逆転が見たくてこの商売やってるのですが、今回の一連の依頼でなかなか良い経験をさせてもらいました。いずれコンテンツに追加したいと思います。

海に桜に、橋に船

海に桜に、橋に船

 期せずして、なにやらこうした要素ばかりが集まった旅になりました。昨日から借り出したレンタカーで、長崎−野母崎−女神大橋(長崎港口)−西彼杵半島をひたすら北上して西海市泊−大島大橋を経て崎戸島−西海橋−長崎と延べ250kmは、ひたすら海と桜と橋を巡る旅。天気も上々で大変結構でした。

 長崎発14時の高速バスで小倉へ移動し、新門司港20時のフェリーに乗れば事実上旅も終わりです。バスの出発までに時間があいたので、長崎港内の遊覧船に乗って何をするでもなく海を眺めて…と思っていたらお客様から電話。突如携帯電話で支払督促だの内容証明だのと言い出した僕に、周りのお客様は少し引き気味でした(笑)    

 今月はすでに、月末のお家賃の支払いに耐えうるだけの売り上げがあがってしまっているので、また明日からゆっくりと業務に復帰します。とはいえ携帯電話と電子メールが使えればどこにいてもそれなりに仕事になるし、逆に言えば逃げられない状況は維持される、と。今晩つかう『船』=大阪北九州間の航路が好きな理由の一つは、乗ってしまえば半ば強制的に携帯電話が使えなくなる(遊歩甲板にでれば電波は届くが、船室に入れば遮断される)、という点にもあったりします。    

 久しぶりにこの2日間、旅することを最優先してしっかり楽しみました。同時に、今回はじめて足を踏み入れた西彼杵半島一帯にはまだ腰を据えて滞在したい場所がたくさんあることに気づかされたのは、まぁ期待通り、といったところ。    

 今回は、佐世保の法務局へ2ヶ月前に出した相続登記の回収、というのが一応の目的。ちなみにお値段ですが、土地付き一戸建ての家を法定相続する比較的単純な登記申請。ただし、お客様のご指定で、佐世保駅からバスで20分ほどはなれたお宅にお伺いして書類を授受する形です。

 これで、交通費込みのお値段として10万円を割り込んでおります・・・

 案外、地元の司法書士さんと違わない料金かもしれませんよ。

 今回は大変理解のあるお客様のおかげで『登記申請完了後の書類は、好きなときに回収に行けばよい』というステキな特約がつきましたのでこうなったわけ。

 さあ、どなたか、この地域から僕にご依頼をくださる方はいらっしゃいませんか?

今夜の宿は、すごいすごい!

今夜の宿は、すごいすごい!

なんと眼下に広がるのは、長崎駅!

・・・って見るべきところが違います?鉄ちゃんの僕にとってはきわめて重要なんですが・・・

インターネットで適当に、安いところ(朝食付き4980円)を選んだにもかかわらず、ここホテル長崎は大当たり、でした。市街地からは150円だせば頻発運転しているバスであがってこれるし、それでいて眺めがすばらしい。2〜3日滞在して執筆活動とかできんかな、と思ってしまいます。

 強いて難をあげれば部屋のなかからブロードバンドにつながらないことですが、どうせ駅まで降りれば待合室に、BBモバイルポイントが来ています。問題ない問題ない。この投稿は、ロビーの灰色公衆電話から送れるし。

 けさは、夜行で博多についてそのまま青春18きっぷ使用開始。鳥栖−肥前山口−早岐−佐世保と乗り継いで、昼前に長崎地方法務局佐世保支局に到着。2月に出した登記済の書類をようやっと回収して、この仕事は終わりです。

 同時に、今回の出張で仕事の要素を持っている行動をすべて消化してしまったので、あと2日は『適当にやる』予定。明日泊まるところも決めてません。さしあたってはレンタカーを借りて、西彼杵半島に迷い込んでみるつもりです。

21時10分 ホテル長崎 客室にて

旅行書士 長崎へ

旅行書士 長崎へ

旅行書士 長崎へ

 先月は超特急の仕事が2件入ったおかげで実質パンク状態だった当事務所。これらがようやく終わって、今日から4泊5日の日程で長崎県は佐世保まで登記済の書類をとりに行ってきます。    17時8分。名古屋駅発関西本線亀山行きの車中の人となりました。今期はすでに仕事で7日分を乱費した青春18きっぷの、残り3日分の使用開始です。    14時35分事務所発ー15時12分地下鉄市役所駅着ー名古屋法務局にて商業登記の証明書請求ー15時22分市役所駅発ー15時31分大曽根駅着ー大曽根社会保険事務所に届け出書提出ー大曽根駅前郵便局で切手と印紙購入ー16時2分大曽根駅発ー16時12分市役所駅着ー名古屋法務局にもどって請求済の登記事項証明書回収ー名古屋地裁に訴状提出、と1週間分の仕事を無理矢理2時間で終わらせて(苦笑)、あとは今日の仕事は新大阪まで書類をはこび、お客様にハンコをもらってくるだけです。    交通費&出張料金を請求しないかわりに待ち合わせ時刻はこっちが指定する結果、新大阪21時に時間を設定して書類授受を終わらせて同駅21時59分の快速ムーンライト九州号博多行きで九州へ、というのが今回の計画。帰りは4月7日、新門司港20時00分発名門大洋フェリーに乗ることだけが決まっています。さて、どうしたものでしょう?    19時33分 草津線甲南付近車中にて

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