三菱電機製テレビリモコン(RU-DM108)の接点修理
今週は裁判書類作成ではない手仕事もしています。従業員50人ほどの飲食店さんから依頼を受けて、最大労働者数5千人ほどの処理能力を持つ勤怠入力システムを作ってみたり。
…冗談です。表計算ソフトのワークシート上はそれだけの入力を許容するというだけで、意図してやったわけではありません。複数店舗から上がってくる勤怠データファイルを本部で一括して処理させるために、VLOOKUP関数とINDIRECT関数を派手に使っています。
明日この作業を引き継ぐ補助者さまにはちょっとした試練になるだろうな、とは思っているところですー(遠い目)
さて、もう一つの手仕事が表題の件。過払いバブルの頃(ご同業でない読者の方にはだいたい10年前、と考えてください)から使っていたPCモニタ兼テレビのリモコンが、いよいよヘタってきたのです。押しても反応を渋るボタンが10個以上出てきました。ちなみにヤフオクで検索したところ、中古品が4千円台で出品されています。
今年初の電化製品修理はこれで行きましょう。まず資材を発注しました。
交換用のゴム接点はamazonでいくらでも売っています。
アルミホイルを使ってどうこう、という情報もありましたがモニタ本体そのものはまだ健常なのです。もう数年以上持つだろうと期待して、(怪しいなかでも→)少しはまっとうな修理を施そうと思いました。接点にあてがう導電性ゴムを軒並み交換してしまおう!というのが今回の対処方針です。
いきなり難しかったのが殻割りです。適当に側面をこじってみたのですが傷を残しました。
分解後に確認したところ、本品(RU-DM108)は赤外線LEDが装備された面の左側(下の写真2枚目)だけ、上下のケースを固定する爪が外れやすい構造になっています。
分解にあたって最初にアプローチするならここです。おそらく同世代(品番が近いもの)は同様な設計思想で作られているのではないかと推測します。
ネジを使っておらず嵌合だけで組み立てられていますので、殻割りできればあとは労力勝負な作業になります。
よく切れるカッターナイフで古い接点ゴム(下の写真1枚目)を切り、跡地(写真2枚目)にあたらしい導電性ゴムを接着していくだけです。
…そのはずでしたが僕は接着剤の選定を誤りました。一般的なゴム系接着剤(あの黄色いやつ)ではくっつかないのです。
工具箱で眠っていたセメダインスーパーXを出し、最後の仕事をさせることにしました。実はフタを開けても詰まって出てこない状態で、これももう何年か死蔵していたのです。この件での使用後は廃棄することにしてチューブを切り、中でまだ固まっていなかった接着剤をすくいながら作業することにしました。作業に使うのはもともとついていたヘラではなく、爪楊枝の頭の部分がちょうどよい大きさでした。
接着剤を盛ったところにピンセットでゴムを置いていくのですが、コツがあります。
本来ゴムを置きたい箇所から1mmほど外れたところにいったんゴムを立て(未乾燥の接着剤を塗ってあるため無理なく直立します)、その後ピンセットの先でゴムを倒して所定の位置に置く、という2挙動に分けるとピンセットに接着剤が付着せず、作業が阻害されません。
その後一日放置すると、接着剤が乾きます。
この間、リモコンを使いたい場合は適当な導電性の何か(ゼムクリップとかホチキスの針とか!)で接点を短絡してあげればふつうに動作します。普段このモニタを使っておられる補助者さまには、さすがにお見せできませんでしたが。
元通りにくみ上げて動作を試したところ、挙動の怪しいところ1箇所を残して新品同様になりました。怪しいところも従前よりは改善されたので、これで修理完了とします。
挙動の怪しい理由を推測すると、そこは少し大きいボタンだったのでゴムが所定位置からずれて接着されてしまったのかもしれません。
このほか、接着剤を盛り付けすぎてゴムを半分覆ってしまい(導電性を奪うので)作業をやり直したのが別に1箇所ありました。組み上げ前の目視では問題なかったはずですが、他でもこうした支障が出た可能性もあります。
とはいえ、殻割りさえできてしまえば元あったゴムを切って新たなゴムを接着し終えるのに2時間かかりません。
…ほかに仕事があまりないなら、悪くない作業です。
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