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用件多め書見少なめの東京出張一泊二日

用件多め書見少なめの東京出張一泊二日
窓ガラスから、冷たい空気が忍び寄ってきます。バスは甲府盆地を出て、山越えを始めるところです。


さて、今日から出張です。今日は相談2件のあと会食、明日は午前午後1件ずつ打ち合わせと相談を入れて、17時東京発のバスに予約をいれました。

結局国会図書館で書見できる時間は2日で2時間、ということで今回は仕事の資料しか読めなさそうです。
名古屋の図書館では予約が100件入ってるようなベストセラーをここで速読するのは、また次の出張のときにしましょうか。

月末までにやらなければならない仕事は結構あるのですが、この冬を乗り切るためには今日明日の相談から二つほど気分よく受託することが望ましい、そんな状況です。

…明日までの相談、少し優しさ多めの担当者になるかもしれません。

続 真剣かつ合法的に行う労働法律相談のツンデレ化

前回記事の続きの執筆にあたり、用語の意味を再確認します。

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…あれ?普段やってることと一部似ているような気が(汗)

上記引用元のページで確認したプロトコルにしたがって、見出しを設定していきましょう。45歳男性の司法書士が用いるにはかなり痛い表現なんですが、司法書士の法律相談権の辺縁をさまようこの記事にはひょっとしたらよく合っているのかもしれません。

1.べっ、別に地裁の手続きなんか推奨してるワケじゃないんだからねっ!

前回記事では、

  • 期限の定めのない労働契約における解雇が不当であるかどうかを司法書士が法律相談で判断できない→対応する手続きが地裁での地位確認請求になるから
  • 一方で有期雇用契約では一定条件下で法的判断OK→簡裁での賃金請求訴訟になってしまうから

そうしたお話をしました。

だったら簡裁での訴訟を勧める、などと当事務所が言うわけがない、というところから今回の記事が始まります。

理由はシンプルで、過払いバブル突入時あたりから簡裁の質が特に大規模庁で劣化してきていること。これに尽きます。司法委員も裁判官も訴状なんか(時には、答弁書なんか)読まず、ひたすら和解を勧めてくるさまを当事務所では簡裁判事の町内会長化と呼んでいるところです。

これへの対応策として、労働紛争では労働審判手続きの利用が考えられます。

ただ、労働審判が地裁での手続きであるがゆえに司法書士はこの手続きの利用を法律的な判断として推奨することができず(そんな手続きがあるらしい、と言ってみることは情報提供にとどまるから可、ってやつです)、まして労働審判手続を使った場合の勝敗の予測やら目的達成のための主張立証について助言するわけにもいかない、ということになっています。

これをクリアするために当事務所では何をするかというと、まさに情報提供ですが

2.少しは、自分で(以下略)

さすがに上記引用元の表現のまま言い切ったら語弊がありすぎるので相談室ではもう少し優しい表現を用います。

つまり、ご自身でお調べいただける、ということを知っていただきます(遠い目+棒読み)

今回提示した参考文献は以下の三冊です。せっかく来てくださったお客さまですから、その方の住所地の図書館にあった書籍を選んでみました。これを読んでいただきます。

  • 労働審判を使いこなそう!  典型事例から派遣・偽装請負まで
  • すぐに役立つ労働審判のしくみと申立書の書き方ケース別23
  • 労働審判・個別労働紛争解決のことならこの1冊

注意してほしいのですが、一般的な意味でこの三冊がいいというわけでははくて「最寄りの図書館で、しかも貸し出し中でない書籍の中でのベスト」だと考えてください。

対応が思わしくない方には、法的判断を示せるほうの手続きについてだけ思い切り否定的法的見解を出すこともあります。

3.こ、こんな貧弱な書証で簡裁に訴訟なんか起こしたら一瞬で負けちゃうんだからっ!

選択肢として簡裁通常訴訟があり、こちらについては司法書士が法律相談できる範囲におさまってるわけですから、こちらでは主張立証の問題点を指摘して全然かまいません。

…だったら労働審判を選んだらどうなるかはいえません、というところにツンデレのツンたる所以が…というより制度上の大問題があるわけですが。

とりあえずこうして脅かして、いえ警告しておけばたいていのお客さまは労働審判のほうへ流されていきます。進んでか嫌々ながらかはさておいて、自力で情報収集を始めてくださる、と。

そうでなければ当事務所の外に流れていく、ということになります。

4.ろ、労働審判を選んでくれる…の?

お客さまには上記の準備をしていただいて、ようやくツンからデレへ移れる段階です。

具体的には参考文献の読了を待って打ち合わせを設定し、どういった手続きを選んだのかお知らせいただいたうえでそれが労働審判ならば、手続きの特徴等を理解しているかについて簡単な口頭試問を実施します。

そうまでやってようやく労働審判手続申立書の作成を受託しようか、ということなんですが、この段階を端折って労働審判を推奨するためにこのブログを書いている…ということはありません。

今回、お客さまはご自身で適切な選択をされました。何を選んだかはヒミツです。


本日時点で11月21日の出張相談ご希望はありませんので、明日19日からの東京出張は20日までにすると思います。

よほどいい…たとえばお客さまがすでに労働審判の利用と当事務所への書類作成依頼を決めている不当解雇事案とか、まぁそういった相談があれば21日に都内での出張相談を設定するかもしれません。お問い合わせは電話ではなく、当事務所ウェブサイト備え付けの送信フォームをご利用ください。

真剣かつ合法的におこなう労働法律相談のツンデレ化

残業代の計算をしているうちに、晩ご飯の買い物に出る時間になりました。

R0010275

請求額は余裕の安全圏=僕(司法書士)が法律相談可能な金額におさまっています。言いたいように言い、やりたいようにやれるということでこれもまた結構なことです。

夜から、そうでない別事案の打ち合わせが入っています。

いえ、じつは『そうである』事案です。請求額140万円に満たない、簡裁通常訴訟の訴状案をお客さまにお送りしました。今日はこちらの話です。

以下、守秘義務に反しないよう一部の事実を改変します。

さて、久しぶりに僕は司法書士として、「こんな解雇は無効だ」という法律的判断をおおっぴらに口にできることになりました。

久しぶり、になってしまうには理由があります。

一般的な正社員の不当解雇事案の場合、それを無効と判断して法的措置をとろうとすると、究極的には地位確認請求訴訟を起こすということになります。

  • 社長はクビだと言ったけど
  • その解雇通告は無効だから
  • (労働契約は終了していないので)
  • 引き続き労働契約は続いているため
  • 労働者にはそうした立場=労働契約上の地位を有していることの確認を、訴訟で求める利益がある
  • それで勝ったら復職できる。なにしろ労働契約は終わってないわけだから。

と考えます。そうやって労働契約が続いている(けど出勤を拒否された)からバックペイ、あるいは続いている労働契約をあらためて合意解除するための解決金を求めて交渉する、というのはこの先のはなしです。

そうすると、地位確認請求ってのは民事訴訟ではおカネに換算できない請求とされている関係上、第一審は常に地方裁判所であって簡易裁判所ではありません。

ですので司法書士が法律相談できる範囲を簡易裁判所での手続きに限定した司法書士法3条1項7号にひっかかり、こうした事案で法律的判断を=司法書士として解雇は無効だと考える、といった判断を示したらアウト、ということになります。

・・・だったら慰謝料だけ100万円請求したい、ということで法律相談を挑まれたらどう受けるか、ですが、これは(単に解雇が不当だというだけでは慰謝料請求が認められない実情に鑑みて)「相談は受けられるだろうが、実務に精通した担当者としては『やめとけ』と回答するのが正解」ということになるでしょう。

上記のようにならない不当解雇事案がたまにあります。

賃金額と経過期間と相談時期が上手い具合になってしまう、有期労働契約で発生します。

説例です。賃金額は月給20万円、始期1月1日、終期10月31日の有期労働契約があるとします。

本件労働契約で不当な解雇の通告が6月末日の勤務終了時になされたとします。

労働者がただちに(たとえば、7月中に)法的措置をとる場合、上記で述べたのとおなじ手続き=地裁での地位確認請求にならざるをえません。まだ契約期間が続いている以上、その後に復職して(所定の期間満了まで)働ける状態を作る、というところまでが裁判手続きで可能な対応だからです。

ですので説例の事実関係下で解雇直後の7月に司法書士のところに法律相談にこられた場合、解雇の有効無効を判断して口にしてはならぬ、ということになります。地裁での手続きについては、法律相談できないわけですから。

では、仮に6月末日に解雇通告された労働者が10月末日までなにもせず過ごし、11月1日に法律相談にきたらどうなるでしょう?

11月1日の時点で本来の雇用契約の終期が過ぎています。この場合は解雇が無効だと、可能な請求は『経過した期間に対応する賃金の支払いを請求する訴訟』になります。

  • 社長は6月末でクビだと言ったけど
  • その解雇通告は無効だから
  • 労働契約は解雇の時点では終了していない、けど
  • 10月末日に期間満了で労働契約が終わったため
  • 労働者には、11月1日の時点では契約上の地位を有していることの確認を求める利益はない
  • 代わりに、7月1日から10月末まで社長のせいで働けなかった事実に基づいて賃金請求ができる

こんなリクツになります。当然、実際やってみて請求を通したこともあります。

説例では賃金額月額20万円、不当解雇により働けなかった期間4ヶ月、ということで請求可能な賃金額は80万円です。

この80万払え、という訴訟の管轄は当然、簡裁でいいので…司法書士が法律相談をしてよく、その相談で一番肝心な部分はもちろん解雇が不当かどうか、ということになります。

これだけでも十分ひどい…上記説例では10月末日を境に相談担当司法書士の対応がツンからデレにいきなり変わる、それが法律だという話なんですが、当事務所ではさらにツンデレなやりとりが続きます。次回の記事で説明します。

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